
JRA天皇賞・春(G1)横山典弘「3度」の伝説! 待望ゴールドシップ、口笛7馬身イングランディーレ、下剋上サクラローレル
今週5月3日に行なわれる天皇賞・春(G1)にミッキースワロー(牡6歳、美浦・菊沢隆徳厩舎)が出走してくる。初G1奪取に燃える陣営に力を貸すのは、横山典弘騎手だ。
横山典騎手といえば、天皇賞・春3勝を誇る名手。だが、その3勝はどれも「劇的」だ。
その中でも特に、人馬ともに記憶に残る春の天皇賞は、やはり2015年のゴールドシップだろう。
「ゴールドシップは、2013年に初挑戦。内田博幸騎手の手綱で1番人気の5着。2014年はオーストラリアのトップジョッキー、クレイグ・ウィリアムズ騎手が騎乗し、2番人気で7着。菊花賞馬でありながら、天皇賞・春では2年連続で不甲斐ない敗戦が続いていただけに、名手・横山典騎手がどう乗るのか注目が集まっていました」(競馬記者)
2015年、その手綱は横山典騎手に託された。前年、宝塚記念でゴールドシップに騎乗し優勝しており、フランスG1の凱旋門賞にも出走(14着)。ゴールドシップのことは熟知していたジョッキーだ。
「天皇賞・春を勝つためにネックなのは、ゴールドシップの出遅れ癖です。そこで横山典騎手はゴールドシップに対して調教時、走ることを強要するのではなく『お願いする立場で接していた』と言っていました。
気分を害さなければ、うまくゲートを出て最高のパフォーマンスを見せることができる――。非常にプライドの高い馬を横山典騎手は尊重していたのでしょう」(同)
レース当日、ダービー馬のキズナ、後に天皇賞・秋を勝ったラブリーデイ等、錚々たるメンバーが揃う輪乗りの中、横山典騎手はゴールドシップを一番最後に輪の中に入れた。
なかなかゲートインしないゴールドシップに横山典騎手は『行こう、行こう』と優しく声を掛けた。とにかく気分を損ねないようにエスコートに徹したのだ。
2周目のバックストレッチに入った時、最後方のゴールドシップに鞭を入れて、外から捲って行った。早仕掛けにも見えたゴールドシップの捲りが、結果的に功を奏した。
闘志を剥き出しにしたゴールドシップは、ゴール前でカレンミロティックを捉え、猛追してきたフェイムゲームを振り切り、見事に天皇賞・春を制したのだ。
「いつもは僕の方から馬に『お願い』をするんですけど、今回は僕の方からゲキを飛ばしていきました」
PICK UP
Ranking
5:30更新「素行不良」で干された若手の更生に関西の大御所が名乗り! 福永祐一を担当した大物エージェントもバックアップ…関係者から「優遇され過ぎ」の声
【NHKマイルC(G1)予想】ジャンタルマンタルは皐月賞の反動があるとみて消し! 出走唯一の連勝馬に着目
「シャフリヤールの激走はわかっていた」本物だけが知る有馬記念裏事情。そして“金杯”で再現される波乱の結末とは?
- 横山典弘騎手が若手騎手に「あの乗り方はやめろ」岩田康誠騎手らが実践する「お尻トントン」は、競走馬の負担になるだけ?
- セイウンハーデスにも襲い掛かった「不治の病」…“奇跡の復活”カネヒキリ以来の伝説に挑む
- 浜中俊「哀愁」の1年。かつての相棒ソウルラッシュ、ナムラクレアが乗り替わりで結果…2025年「希望の光」は世代屈指の快速馬か
- JRA「馬が走ってくれません」スタート直後の“レース拒否”に大反響!? 三浦皇成も打つ手なし……未勝利馬がまさかの「自己主張」で1か月の出走停止処分
- 「関東の問題児」がバチバチの叩き合いで痛恨の騎乗停止…被害馬の騎手からもクレーム? 降着の裁決に「迷惑をかけてしまい申し訳ない気持ち」
- 横山典弘「27年ぶり」ドバイ決戦へ。「自分の命と引き換えに僕を守ってくれた」盟友ホクトベガの死で止まった時間…今度こそ無事完走を
- 皐月賞(G1)クロワデュノール「1強」に待った!? 「強さが証明された」川田将雅も絶賛した3戦3勝馬