JRA堀宣行厩舎「新エース」松山弘平の躍進でルメールに誤算!? 福永祐一、川田将雅より手強い可能性も…… 大阪杯(G1)であの馬とコンビ結成もあるか
先週の中山記念(G2)は1番人気に応えてヒシイグアス(牡5、美浦・堀宣行厩舎)が4連勝を決めた。
3連勝でG3を制することはそれほど珍しい訳ではないのだが、4連勝を決めたのがさらにグレードの上がるG2の中山記念だったことに、ヒシイグアスの現在の充実ぶりも伝わってくる。
連勝の初戦こそD.レーン騎手とのコンビで挙げたとはいえ、そこからの3連勝は松山弘平騎手とのコンビ。2着馬との着差が際どいレースが続いているだけに、ヒシイグアスの好調には松山騎手の手腕が大きく貢献しているといえる。
昨年の京都金杯(G3)をサウンドキアラ、今年は中山金杯をヒシイグアスと、2年連続で優勝した相性のいいレース。勝つにはある程度のポジションが必要な開幕週の馬場だったが、絶好のポジションで仕掛けのタイミングもバッチリ。最後はケイデンスコール岩田康誠騎手との叩き合いを勝ち切った。
「外国人騎手至上主義の堀調教師だけに、本来ならC.ルメール騎手にチェンジしてもおかしくない状況でしたが、堀調教師も松山騎手の騎乗や謙虚な姿勢を高く評価しているようです。性格的にも堀調教師と凄く合っていると近しい方も言っていました。
今回の結果で更に信頼を得たのではないでしょうか。短期免許の外国人騎手がいないコロナ禍の今なら、堀調教師の中でルメール騎手の次くらいの位置にいると思います。昨年から松山騎手の躍進ぶりは本物で、ルメール騎手は別格としても日本人のトップは狙えるかもしれませんね」(競馬記者)
着実にトップジョッキーへステップアップを見せている松山騎手に対し、同騎手がいなければヒシイグアスの声がかかっていたかもしれないのがルメール騎手だった。中山記念には3番人気クラージュゲリエとのコンビで挑んだものの、見せ場なく9着と敗れた。
「元々、中山記念は出走表明馬が少なく、頭数が揃わないと言われていました。そのため、ルメール騎手サイドは早めにクラージュゲリエの依頼を受けたのですが、想定の段階では出走予定馬の賞金順で最下位の除外対象。当初、今年は大阪杯直行の有力馬が多く、中山記念の頭数が揃わないと見られていました。ですが、この情報を得た陣営が勝ち負け云々より、賞金が高いG2で入着狙いの出走を決めた事で頭数が揃いました。
さすがにエージェントや関係者も頭を抱えたそうですが、結果的には追い切り後にビターエンダーが骨折し、オウケンムーンやブラックバゴなどもトラブルで回避して除外どころか、フルゲート割れになった経緯がありました。まぁルメールとしたら今年のマイル、中距離路線はグランアレグリアがいるので、この一戦は痛くも痒くもないでしょう」(別の記者)
ルメール騎手は2月の開催を終え、38勝と全国リーディングを独走中。今年は短期免許の外国人騎手の来日は難しくライバルはいない。M.デムーロ騎手も堀厩舎のエースの座を松山騎手に取って代わられたように往年のキレがない。今後もルメール王国の安泰は続きそうだ。
だが、松山騎手は再びルメール騎手を脅かすチャンスもあるかもしれない。
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