JRA「完全飽和」ディープインパクト後継VS「背水の陣」キタサンブラック!? 今年の新種牡馬の評価と意外な期待値を公開!
■父が外国産馬
ラニ(Tapit)
マスクゾロ(Roman Ruler)
ルックスザットキル(Wildcat Heir)
ラニは父がアメリカの名種牡馬Tapitで、母が牝馬ながら天皇賞・秋(G1)を制したヘヴンリーロマンス。自身はアメリカ三冠のベルモントステークス(G1)で3着という成績がある。現役時代から気性の荒さが指摘されており、産駒にどう継承されるか。また母の産駒や父Tapitから圧倒的にダート向きだと思われ、芝のクラシック路線は厳しいかもしれない。それを見越してか、他の産駒も兄や姉がダートで活躍した馬が多い印象だ。
マスクゾロは現役時代にシリウスS(G3)を勝利するなどダートで活躍。父の父はフサイチペガサスで応援したいところだが、血統や自身の成績からはダートの中距離向き。種付け頭数13頭で現在の登録数は7頭。マスクゾロのオーナーが所有するウォークルに期待したい。
ルックスザットキルは、アメリカで12万ドルで落札され大井競馬でデビューし、通算9勝をあげた異色の外国産馬。種付け料は15万円とお得な価格だが、地方の短距離ダートであれば面白い存在。6頭と少ない産駒で結果が出せるか。
■父がG1・Jpn1優勝馬
イスラボニータ(フジキセキ)
ビッグアーサー(サクラバクシンオー)
キタサンブラック(ブラックタイド)
ロゴタイプ(ローエングリン)
ワンアンドオンリー(ハーツクライ)
ドリームバレンチノ(ロージズインメイ)
フジキセキ産駒のイスラボニータは170頭に種付けしており、新種牡馬全体で4番目の種付け頭数。2017年の阪神カップ(G2)まで息の長い活躍を見せた。長距離向きではないものの短距離から中距離まで芝ダートを問わず活躍が期待できそう。サダムパテックの弟など、イスラボニータを生産した白老ファームを中心に良血馬が多数揃っている。
サクラバクシンオー最後の大物ビッグアーサーも164頭に種付け。昨年も135頭に種付けしており人気の高さが伺える。実績で最右翼のキタサンブラックは130頭に種付け。しかし種付け3年目の昨年は92頭と100頭を割り込み、種付け料も500万円から今年は300万円まで低下。種付け頭数が多い初年度産駒が勝負。それでもクリソベリルの弟、ジェンティルドンナの弟、桜花賞馬ジュエラーの牡馬、スイープトウショウの牝馬などなかなかの顔ぶれだ。
ロゴタイプはモーリスを破った安田記念などG1レース3勝と、実績はイスラボニータやサトノアラジン、ビッグアーサーなどより上で、97頭とそれなりの種付け頭数を確保。社台スタリオンの共用で種付け料80万円。繁殖牝馬はロゴタイプを生産した社台ファームが多く、牝系が豪華なキャスケードブーケの2019が筆頭か。ワンアンドオンリーは種付け頭数20頭、ドリームバレンチノは6頭と寂しい数字で苦戦は必至か。
■その他の種牡馬
ポアゾンブラック(マイネルラヴ)
アイファーソング(ソングオブウインド)
ジュンツバサ(ステイゴールド)
エーシンシャラク(タイキシャトル)
サドンストーム(ストーミングホーム)
ゴドリー(ヘニーヒューズ)
サミットストーン(ロージズインメイ)
グレイレジェンド(トワイニング)
プレティオラス(フィガロ)
このあたりはさすがに実績不足もあり、種付け頭数は19~0頭と少ない。九州産馬が夏の小倉で何頭か活躍するかもしれないが、中央に入っては厳しいと言わざるを得ない。
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