女王クロノジェネシス凱旋門賞「鞍上」の行方は? 安藤勝己氏も絶賛、C.ルメールが宝塚記念で示した「無言のアピール」とは

 一方、日本競馬の凱旋門賞制覇といえば、やはり武豊騎手の名を挙げないわけにはいかないだろう。鞍上未定のクロノジェネシスとのサプライズ・コンビは実現するのだろうか。

「おそらく可能性は、ほぼないと思います。単純にサンデーレーシングと武豊騎手の関係性が薄くなっていることもそうですが、武豊騎手はおそらくキーファーズが権利を持つ外国馬ジャパンで凱旋門賞に挑む可能性が高そうです。

今年の凱旋門賞はフランス人のルメール騎手が日本馬のクロノジェネシスと、日本人の武豊騎手が外国馬のジャパンとコンビを組むという構図が見られるかもしれませんね」(別の記者)

 武豊騎手とのコンビが濃厚なジャパンは昨年の凱旋門賞にも出走する見込みだったが、直前で無念の回避となった。武豊騎手も現地に入りながら、レースを観戦するだけに終わってしまった経緯がある。陣営の「今年こそ」という思いは強いだろう。

「ローテや滞在先など今後のことは、馬の様子を見ながら。またクラブの方で発表させていただきます」と話すのは、サンデーレーシングの吉田俊代表だ。

 日本を制し、凱旋門賞で世界の頂点に打って出るクロノジェネシスには一体誰が乗るのか。いずれにせよ、いよいよ秋には日本競馬の悲願達成の瞬間が見られるかもしれない。

(文=大村克之)

<著者プロフィール>
 稀代の逃亡者サイレンススズカに感銘を受け、競馬の世界にのめり込む。武豊騎手の逃げ馬がいれば、人気度外視で馬券購入。好きな馬は当然キタサンブラック、エイシンヒカリ、渋いところでトウケイヘイロー。週末36レース参加の皆勤賞を続けてきたが、最近は「ウマ娘」に入れ込んで失速気味の編集部所属ライター。

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