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JRA 中山最終レースで「意味深」な名前の馬が勝利!?所有馬に個性的なネーミング揃いのオーナーの本業は……

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 12日、中山競馬場で行われた12R・3歳上2勝クラスは、戸崎圭太騎手が騎乗の2番人気カイアワセ(牝4歳、美浦・鈴木慎太郎厩舎)が勝利。今年3月に開業した鈴木厩舎にとって約2ヶ月ぶりの通算5勝目となった。

 フルゲートの16頭で争われたダート1200m戦。8枠15番のカイアワセは好スタートを切ったが、内の各馬が先行争いをしたためスッと引いて4番手の位置に落ち着いた。

 前半2ハロンのラップが10.4秒、600m通過が33.4秒とオープンクラス並みのペースで流れたレースは後半へ。3番手の馬が早々に脱落するのを尻目に徐々に進出を開始したカイアワセは、直線であっさりペースメーカーの2頭を追い抜き先頭へ。見る見るうちに後続の差は広がり、終わってみれば5馬身差の圧勝だった。

 鞍上の戸崎騎手は「強い勝ち方でしたね」と、トップジョッキーも唸らせる勝ちっぷりを披露した。

 ところで、気になってくるのが「カイアワセ」という馬名だ。人によっては、如何わしい意味を連想してしまう言葉だが、JRA公式HPによると馬名の由来は「蛤を使用した和風神経衰弱」となっている。

 悪い意味で誤解されれば、馬名申請が通らないようなギリギリのラインとも受け取れるが、どうやら同馬のオーナーはラインスレスレを攻めていくのがスタンスのようだ。

「カイアワセは、静岡県を拠点としている医療法人社団の理事長を務めている内田玄祥オーナーの所有馬です。

所有馬はカイアワセ以外もユーモアに富んだ馬名の馬が揃っています。また、古風なものを好まれているのか「源氏物語」や「百人一首」にちなんだ馬もいますね。カイアワセはユーモアと古風を合わせたような名前ですね」(競馬誌ライター)

 同オーナーの所有馬はJRAのみならず、地方競馬でも走っている。そして、そのどれもが個性的で一度聞いたら忘れられないようなインパクトがある名前だ。

 JRAでも走ったことがある馬に限定すると、「ホスト」「アナゴサン」「オトナノジジョウ」「キンジラレタアソビ」などが挙げられる。その他に何頭もJRAで走らせているが、どれも印象に残る名前ばかりだ。

「高知競馬にはかつて『カラオケスナック』と『ヨアソビ』と2頭の所有馬がいました。2頭はよく同じレースを走ることがあり、そのたびにファンの間で話題となっていましたね。高知競馬はナイター開催ですから、馬名としっかりマッチしています(笑)

さらに、オーナーは時事ネタも好みのようです。文春砲が流行った時期に所有馬に『センテンスプリング』と名付けてJRAでデビューさせた馬もいましたよ。現在だと『ワクチン』という馬がホッカイドウ競馬で今春デビューしました」(同ライター)

 ユーモラスな馬名を多く名付ける内田オーナーだが、本業ではご自身も夫婦間で不妊症に悩まれた経験を活かし、心身ともに優しい効果的な不妊治療を提供していることでも知られ、同じ悩みを持つ人への支えとなっている。これからも内田オーナーの更なるご活躍とファンの想像を超える面白い馬名に期待したい。

(文=寺沢アリマ)

<著者プロフィール>
大手スポーツ新聞社勤務を経て、編集部所属のライターへ。サラ系・ばん馬のどちらも嗜む二刀流で「競馬界の大谷翔平」を目指すも収支はマイナス。好きな競走馬はホクショウマサル。目指すは馬券的中31連勝だが、自己ベストは6連勝と道は険しい…。

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