GJ > 競馬ニュース > チューリップ賞(G2)「鬼門の克服」は国枝栄師の秘策次第!? 元JRA安藤勝己氏“絶賛”サークルオブライフに浮かび上がった「難題」とは
NEW

チューリップ賞(G2)「鬼門の克服」は国枝栄師の秘策次第!? 元JRA安藤勝己氏“絶賛”サークルオブライフに浮かび上がった「難題」とは

【この記事のキーワード】, ,
チューリップ賞(G2)「鬼門の克服」は国枝栄師の秘策次第!? 元JRA安藤勝己氏絶賛サークルオブライフに浮かび上がった「難題」とはの画像1
サークルオブライフ 撮影:Ruriko.I

 5日、阪神競馬場では桜花賞(G1)への登竜門、チューリップ賞(G2)が行われる。

 主役を担うのは昨年の阪神JF(G1)を制し、2歳女王に輝いたサークルオブライフ(牝3歳、美浦・国枝栄厩舎)だろう。

 前走の阪神JFは、中団やや後方で脚を溜めると、外を通って徐々に進出。直線で鞍上のM.デムーロ騎手がムチを振るうとゴール前でグイっとひと伸びし、うれしいG1初制覇を飾った。

 元JRA安藤勝己氏が「力負けやない」と評した大器も巻き返し必至

 その前走でサークルオブライフに自信の「◎」を打っていた元JRA騎手の安藤勝己氏は、本命馬の勝利を見届けると、Twitterを更新。「大外の進路に躊躇なかった」と、迷いなく大外に持ち出したデムーロ騎手の判断を褒め、それに応えたサークルオブライフの末脚を「そしたらもう決め手が違うもんな」絶賛した。

 前走後は放牧先で約1か月間にわたって充電。1月中旬に美浦に帰厩すると、ウッドチップコースを中心にじっくり乗り込まれてきた。最終追い切りには、美浦に駆け付けたデムーロ騎手を背に併せ馬を消化。僚馬を4馬身追走し、最後は併入に持ち込んだ。

「調子は良さそう。いい結果を出したいね」と振り返ったデムーロ騎手のコメントからも、2歳女王として負けられない一戦と見てよさそうだ。

2歳女王に浮かび上がる難題とは

 ところが、サークルオブライフにはある難題が待ち構えている。それがチューリップ賞から桜花賞という一見王道にも映るローテーションで、これが関東馬には鬼門となっている。

 1994年に第1回が開催されて以降、チューリップ賞を制した関東馬は4頭いる(2012年ハナズゴール、15年ココロノアイ、17年ソウルスターリング、20年マルターズディオサ)。このうちハナズゴールを除く3頭は桜花賞に出走したが、いずれも敗退。特にソウルスターリングが単勝1.4倍の断然人気を裏切り3着に敗れたのは記憶に新しい。

 一方で、チューリップ賞を使われ、桜花賞馬に輝いた関東馬もいる。10年アパパネと13年アユサンの2頭だ。ただし、両馬ともチューリップ賞では勝ち馬の後塵を拝している。つまり、関東馬は両レースを連勝したことが一度もないということになる。

「チューリップ賞から桜花賞は約1か月の間隔が空きますが、関東馬は2度の長距離輸送が必要となります。繊細な3歳牝馬にはやや酷といえるかもしれません。ただし、このローテーションで桜花賞を制した関東馬2頭にはある共通点がありました」(競馬記者)

 記者が話してくれた2頭の共通点というのが、実は「栗東滞在」である。

 サークルオブライフと同じ国枝厩舎に所属していたアパパネは、チューリップ賞前から栗東に滞在し、関西の水に慣れていた。さらにチューリップ賞の後もそのまま栗東に滞在し、長距離輸送を挟むことなく、桜花賞で大輪の花を咲かせた。

 手塚貴久調教師が手掛けたアユサンもまた、チューリップ賞後は栗東に滞在し、長距離輸送を回避。本番では7番人気という低評価を覆して下克上を成し遂げた。

 注目のサークルオブライフだが、国枝師は『東京スポーツ』の取材に「予定ではあるけど、チューリップ賞の後にはそのまま栗東に滞在させることも考えている」と、桜花賞までの1か月間を栗東で過ごす可能性にも言及している。

 アパパネとアーモンドアイで2度の牝馬三冠を達成した百戦錬磨の名伯楽。サークルオブライフには“アパパネコース”を歩ませるのか、それとも2度の長距離輸送を課すのか。その判断にも注目したい。

(文=中川大河)

<著者プロフィール>
 競馬ブーム真っただ中の1990年代前半に競馬に出会う。ダビスタの影響で血統好きだが、最近は追い切りとパドックを重視。

チューリップ賞(G2)「鬼門の克服」は国枝栄師の秘策次第!? 元JRA安藤勝己氏“絶賛”サークルオブライフに浮かび上がった「難題」とはのページです。GJは、競馬、, , の最新ニュースをファンにいち早くお届けします。ギャンブルの本質に切り込むならGJへ!

Ranking

17:30更新
  • 競馬
  • 総合
  1. 「ルメールショック」が木村哲也厩舎に直撃?桜花賞に続き皐月賞も人気馬が凡走…主戦騎手不在で「13連敗」の急ブレーキ
  2. コスモキュランダ次走ダービーも「鞍上未定」の怪…J.モレイラ続投が決まらない理由に「身元引受調教師」の影響も?
  3. 【NHKマイルC】川田将雅ジャンタルマンタル参戦で浮上した「鞍上問題」…陣営と繋がり強い「三冠騎手」が有力候補? その背中に跨るのは
  4. 【フローラS】「批判覚悟の出走」が1000万馬券の大波乱を演出!除外された武豊の超良血は幻のG1馬に…「東京マスター」菅原明良と挑む渾身の権利獲り
  5. JRA横山典弘「再登板」もファンの胸中は複雑!?ソダシでも主戦騎手が降板の過去…「騎乗批判疑惑」で物議醸したコンビが復活
  6. セリフォス、ナミュールも不安?2024年マイル戦線は異常事態!マイラーズCは“安田記念を見切った格下馬”の激走に要注意!
  7. 【フローラS】昨年激走のゴールデンハインド、桜花賞激走のライトバック。その道のプロが狙う牝馬の穴馬、今年狙うのは誰もが驚く意外な格下馬
  8. ジャスティンミラノを大幅に上回った「期待の良血」がG1に向けて出陣! C.ルメールに替わる新パートナーは「初制覇」のチャンス到来?
  9. 今年のNHKマイルCに「豪華メンバー」集結?エルコンドルパサー、キングカメハメハ級は不在も…例年以上にハイレベルの激戦か
  10. 今年の皐月賞は本当に「ハイレベル」だったのか!? 最下位でもイクイノックス超えの違和感…超速馬場の「カラクリ」を見抜け