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3年で800万円ダウン! アーモンドアイ輩出の「ロードカナロア時代」は早くも風前の灯火?

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撮影:Ruriko.I

 2023年は12年ぶりに種牡馬リーディングが入れ替わる年となりそうだ。12年から11年連続でトップに君臨してきたディープインパクトに代わって新王者の座に就くのは、3年連続で同リーディング2位を維持してきたロードカナロアになる可能性が極めて高い。

【2022年JRA種牡馬リーディングTOP5】

1位 ディープインパクト 45億171.6万円
2位 ロードカナロア 39億867.3万円
3位 ハーツクライ 30億9229.2万円
4位 キズナ 30億356.3万円
5位 ドゥラメンテ 29億6496.1万円

 昨年は序盤からディープインパクトとロードカナロアが一騎打ちの様相を見せていた。20年に生まれたディープインパクトのラストクロップの数も限られていたことから、ロードカナロアが終盤にかけて逆転する可能性も考えられたが、終わってみれば約6億円差をつけてディープインパクトが王者の座を死守している。

 しかし、今年は現役産駒の絶対数の違いもあって、ロードカナロアが新王者に上り詰めるのはまず間違いないだろう。

 昨年の時点でロードカナロアは出走頭数、出走回数、勝ち馬頭数、勝利回数、そして重賞勝利数でもディープインパクトを上回っており、今年は初のリーディングどころか独走の可能性も十分あり得る。

 ただし、“ロードカナロア時代”は3~4年続けばいい方かもしれない。

「ロードカナロア時代」は早くも風前の灯火?

 その理由は幾つかある。1つ目が種付け料の下落。馬産地のロードカナロアに対する評価は、アーモンドアイやサートゥルナーリアが出た頃に比べると、かなり落ち込んでいる。

 種牡馬初年度に500万円からスタートした種付け料は、アーモンドアイなどの登場で一気に高騰。5年目に800万円に上昇すると、6年目に1500万円、そして7年目の2020年シーズンには2000万円に跳ね上がった。

 21年と22年シーズンは1500万円に落ち着いたが、これから迎える23年シーズンはピーク時の3年前に比べて800万円ダウンの1200万円と発表されている。

 2つ目の理由は、種付け料の高騰もあって、種付け頭数が減少したことである。

 初年度から5年連続で250頭以上に種付けされ、6年目も245頭を数えたが、種付け料が2000万円に達した7年目からは、179頭→155頭→131頭と、右肩下がりで推移している。

 ピーク時に比べるとその数は半分以下まで落ち込んでおり、今後2~3年でデビューするロードカナロア産駒の減少は避けられない。今シーズンの種付け料は1200万円まで下がったこともあり、需要が回復する可能性もあるだろう。

 しかし、たとえ種付け頭数が増えたとしても、ロードカナロアには多くのライバル種牡馬たちが立ちはだかることになる。

 産駒のデビューはまだ先だが、まずはディープインパクトの後継候補筆頭と目されるコントレイルの名前が真っ先に挙がる。他にはすでに実績を残しているキズナやエピファネイア、そこにモーリス、キタサンブラック辺りの新興勢力もリーディング争いに絡んでくる可能性がある。

 しかし、ロードカナロアにとって最も手強いライバルとなるのは、他ならぬ直仔のサートゥルナーリアだ。

3年で800万円ダウン! アーモンドアイ輩出の「ロードカナロア時代」は早くも風前の灯火?の画像2
サートゥルナーリア

 ロードカナロアの2年目産駒としてホープフルS(G1)、そして皐月賞(G1)を無敗で制したサートゥルナーリア。現役時代は短距離専門だった父に対し、2000mのG1を2勝しただけでなく、神戸新聞杯(G2)1着、有馬記念(G1)2着など中長距離でもしっかり結果を残した。

 21年に電撃引退すると、同年に種牡馬デビュー。初年度からの種付け料は600万→700万→800万円と徐々に上がっているが、父に比べるとまだリーズナブルといえる。昨春生まれた初年度産駒の評価も上々で、母がシーザリオという血統背景も人気の理由だ。

 今年はディープインパクトに代わって種牡馬リーディングを獲得するとみられるロードカナロア。しかし、その座を守り続けるのは簡単なことではなさそうだ。

中川大河

中川大河

競馬ブーム真っただ中の1990年代前半に競馬に出会う。ダビスタの影響で血統好きだが、最近は追い切りとパドックを重視。

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