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JRA史上最多「1番人気16連敗」は何故起こった? C.ルメール絶不調だけじゃない「20年前」の既視感とは【2022年GJぶった斬り!】特別編

JRA史上最多「1番人気16連敗」は何故起こった? C.ルメール絶不調だけじゃない「20年前」の既視感とは【2022年GJぶった斬り!】特別編の画像1
撮影:Ruriko.I

 毎週末恒例の【週末GJ人気記事ぶった斬り!】のコーナー。今年も年末年始ということで、【2022年GJぶった斬り!】として2022年の競馬で大きな反響があったニュースを振り返る特別編をお送りする。

 お馴染みの下手の横好きライター「A」と、当サイトの酔いどれデスク「Y」が徒然なるままに振り返ってみた!!


ライター「A」:今年は年度代表馬こそ最後の有馬記念を1番人気で勝ったイクイノックスが濃厚ですが、G1でとにかく1番人気が勝ってないことが話題になりました。ちなみに着順も昨年のホープフルSから12→6→6→9→10→3→2→4→12→12→4→8→6→14→3→8着と散々なものでした。

デスク「Y」:ホープフルSから16連敗でしょ。JRAとしても史上最多の連敗記録とか。私のような本命党には、ホント辛い1年でした……。

ライター「A」:結局、イクイノックスの天皇賞・秋で止まったそうですが、そういった意味でも本馬の貢献は大きいかもしれませんね。それにしても何故、突然1番人気が勝てなくなったんでしょうね?

デスク「Y」:うーん、そこはちょっとした「答え」を持ってるんだよねえ。

ライター「A」:一応、聞きましょうか。逆神のデスクが馬券を買ったから来ないとかは「なし」の方向でお願いしますね。

デスク「Y」:いやいや、真面目な話だよ! 一括りに「1番人気が勝てない」って言うけど、1番人気でもオッズはマチマチだよね?

ライター「A」:まあ、確かに同じ1番人気でも、単勝4倍と単勝1倍台じゃ全然信頼感が違いますもんね。

デスク「Y」:じゃあ聞くけど、今年のG1で単勝1倍台だったのは?

ライター「A」:ええっと、まず大阪杯(G1)のエフフォーリアでしょう? あとは……えっ、いないような。

デスク「Y」:あとはチャンピオンズCのテーオーケインズだけだね。

ライター「A」:なるほど、今年のG1はほとんど確固たる大本命馬がいなかったんですね。言われてみれば、安田記念のイルーシヴパンサー(4.5倍)とか、菊花賞のガイアフォース(3.5倍)とか「この馬が1番人気?」という感じの馬が結構いた気がします。

デスク「Y」:そうそう。こうなったのも、ここ2年くらいでコントレイルやアーモンドアイ、グランアレグリアやクロノジェネシス、ラッキーライラック、フィエールマンといった主役級が相次いで引退した影響が大きいね。

ライター「A」:確かに、この馬たちは「出てくれば1番人気」という名馬ばかり。他にもワールドプレミアやクリソベリル、ダノンスマッシュ、インディチャンプといった各路線の王者もターフを去っています。

デスク「Y」:つまり2022年は、もともと「群雄割拠の新時代到来」って感じで幕を開けてるんだよね。そこに例えばC.ルメール騎手の不調だったり、短距離王ピクシーナイトの故障だったりも重なっての1番人気16連敗ってこと。

ライター「A」:デスクにしては、まあまあな答えじゃないですか。

デスク「Y」:なにそのツンデレ!? まあ、今年って実は2002年のG1戦線にちょっと似てるんだよ。

ライター「A」:当時3歳だったシンボリクリスエスが年度代表馬になった年ですか。確かに春は日本ダービー2着で、秋には天皇賞・秋と有馬記念制覇って、今年のイクイノックスにそっくりですね!

デスク「Y」:まだイクイノックスが年度代表馬になるって決まったわけじゃないけどね。

ライター「A」:武豊騎手が日本ダービーを勝った(タニノギムレット)ことも同じか。

デスク「Y」:そうそう。この年はとにかくG1が荒れたんだよね。桜花賞のアローキャリー(13番人気)、皐月賞のノーリーズン(15番人気)とか「まさか!」どころか「どなたですか?」って感じだったもん……。他にもショウナンカンプやダンツフレーム、トウカイポイントなんかも下馬評を覆してのG1初制覇だったしね。

ライター「A」:今年のこの秋もスプリンターズSのジャンダルム、エリザベス女王杯のジェラルディーナ、マイルCSのセリフォス、ジャパンCのヴェラアズールなど、G1初制覇の馬が目立った印象ですね。

デスク「Y」:それでダービー馬タニノギムレットが不在の菊花賞も、皐月賞馬のノーリーズンがスタート直後に落馬して、勝ったのが“あの”ヒシミラクル。ジャパンCダートとジャパンCはL.デットーリ騎手が伏兵で連勝しちゃうわで、もう分けわかんないまま1年が過ぎちゃったイメージしか残ってない……(笑)。

ライター「A」:そのデットーリ騎手が今年引退を表明したのも、何かリンクをするのもを感じます。でも、この2002年のG1が大荒れだったのは何故でしょうか?

デスク「Y」:まず、2000年に古馬王道G1完全制覇……つまりはグランドスラムを達成した世紀末覇王テイエムオペラオーと、ライバルのメイショウドトウが引退したことが大きいね。

ライター「A」:絵に描いたような主役不在の群雄割拠だったんですね。

デスク「Y」:あとは1998年にクラシックを戦ったスペシャルウィークやセイウンスカイ、他にもエルコンドルパサーやグラスワンダー、キングヘイローなんかの史上最強世代……今なら「ウマ娘世代」って言った方がわかりやすいか。彼らもこの頃には軒並み引退してたことも微妙に影響してるかもね。

ライター「A」:つまり、今年はその2002年の再来のような年だったということか。デスクにしては、なかなかの答えじゃないですか。

デスク「Y」:「まあまあ」から「なかなか」に昇格したから、まあ良しとするか……。


 さて、毎度バカバカしいお話にお付き合いいただきありがとうございました。『GJ』では今年もたくさんの記事を掲載してきました。お手すきの際に2022年を振り返りながらご笑覧いただけたら幸いです。
(構成=編集部)

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