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JRA大物離脱に鞍上交替…「風雲急を告げる」フェブラリーS(G1)、持っている騎手と持っていなかった騎手に「痛過ぎる」明暗

JRA大物離脱に鞍上交替…「風雲急を告げる」フェブラリーS(G1)、持っている騎手と持っていなかった騎手に「痛過ぎる」明暗の画像1

 風雲急を告げるとは、まさにこのことだろうか。

 19日に東京競馬場で行われるダートのG1・フェブラリーS。近年はサウジC(G1)やドバイワールドC(G1)に遠征する有力馬も増え、一部ではレースレベルの低下を懸念する声も出始めた。

 ただ、今年は前哨戦の根岸S(G3)を優勝したレモンポップ、同2着ギルデッドミラーをはじめ、浦和のスピーディキックや外国馬のシャールズスパイトが参戦を表明。東海S(G2)を制したプロミストウォリアの回避は残念だったが、好メンバーによる熱戦が期待されていた。

 しかし、戸崎圭太騎手がドライスタウトとのコンビでフェブラリーS参戦を報じられ、同じく主戦を任されているレモンポップは状況次第と一応登録のみ。出否は流動的となっていたものの、最終的に坂井瑠星騎手を新たな鞍上に迎えて参戦が決定した。

 戸崎騎手にドライスタウトとの先約があった可能性も高いが、近走のパフォーマンスを比較した場合、東京コースで自身が8戦7勝2着1回という圧倒的な好成績を残すレモンポップへの騎乗が叶わなかったことは、本人も残念に思っているだろう。

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三浦皇成騎手

 ただ、その戸崎騎手以上に痛恨のアクシデントに巻き込まれてしまったのが、ギルデッドミラー(牝6、栗東・松永幹夫厩舎)とのコンビが想定されていた三浦皇成騎手だ。

 それまで芝路線を歩んでいた同馬とは、ダート転向初戦となった昨夏の新潟でコンビを結成。初挑戦のダートで勝利を挙げるとそこから4戦して2勝2着2回とまずまずの結果を残した。

 さらに、パートナーのギルデッドミラーはクラブ馬であり、オーナーのシルクレーシングには6歳春を迎えた牝馬は引退するという規約も存在。事実上、現役最後のG1挑戦となる可能性が高かった。

 人気を分け合うと見られていたレモンポップとの対戦成績も1勝1敗であり、本番と同舞台の武蔵野S(G3)で勝利していたことを考えると、陣営から1ハロンの距離不安を囁かれているライバルよりチャンスが大きいと考えるファンも多かったはずである。

 武豊の再来と呼ばれ、鳴り物入りでデビューした三浦騎手だが、16年目にしてまだJRA・G1の勝利はない。昨年暮れのホープフルS(G1)では、前哨戦の東京スポーツ杯2歳S(G2)を制した実力を評価されたガストリックに騎乗したが、4番人気の支持を集めながら16着に大敗した苦い記憶もある。

 これにはネットの掲示板やSNSなどで、一部のファンから「騎手以前に馬も能力を発揮できていない」「もうG1は勝てないのでは?」「三浦は持ってないなあ」と同情する声も出ていた。今回再び有力馬とのコンビでG1勝利のチャンスを掴んだ三浦騎手に「今度こそ頼むぞ」と期待するファンも多かった。

 しかし、そんな三浦騎手に突然の悲報が舞い込んだ。なんとギルデッドミラーに右前脚の第1指骨剥離骨折が判明。大一番を前に現役を引退、繁殖入りする見込みであることがシルク・ホースクラブから発表されてしまったのだ。

 幸いガストリックについては、三浦騎手の継続騎乗で皐月賞(G1)への直行が発表されるという朗報もあった。

 だが、一度も騎乗したことのなかったレモンポップを手に入れた坂井騎手や別の有力馬に騎乗する戸崎騎手と比較すると、初G1獲りに絶好のチャンスと見られていた最有力候補の離脱は、三浦騎手にとってあまりにも痛過ぎる現実といえるかもしれない。

高城陽

大手新聞社勤務を経て、競馬雑誌に寄稿するなどフリーで活動。縁あって編集部所属のライターに。週末だけを楽しみに生きている競馬優先主義。好きな馬は1992年の二冠馬ミホノブルボン。馬券は単複派で人気薄の逃げ馬から穴馬券を狙うのが好き。脚を余して負けるよりは直線で「そのまま!」と叫びたい。

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