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勝率「今村聖奈超え」の古川奈穂に刮目せよ!勝ちパターンの変化と矢作厩舎依存度ダウンが進化の証し!?

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古川奈穂騎手

 12日に行われた小倉8R・4歳以上1勝クラス(ダート1700m)は、1番人気のミキノプリンス(牡4歳、栗東・大橋勇樹厩舎)が優勝。鞍上の3年目・古川奈穂騎手は2週間ぶりとなる勝利を飾った。

 レースは、人気薄のジョイフルダンサーがハナを奪い、今村聖奈騎手の騎乗で注目を集めた2番人気モズミツボシが好位を追走する展開。対する古川奈騎手とミキノプリンスは先行集団を前に見ながら、中団6番手の外に進路を取った。

 向正面でライバルが手応えをなくすと、古川奈騎手はミキノプリンスを3~4コーナーで徐々にポジションを押し上げていく。4コーナーで前を射程圏に入れると、直線は馬場の真ん中を通って鋭伸。最後は後方からマクって来たトリプルスリルの追い上げをクビ差で振り切り、先頭でゴールを通過した。

「前走はしまいが少し甘くなっていたので、追いだすタイミングを考えながら乗りました」

 レース後、『デイリースポーツ』の取材にそう答えた古川奈騎手。1番人気に支持されていたことでマークされる立場だったが、結果的に仕掛けのタイミングは絶妙だったといえるだろう。

 人気に応えて今年の4勝目を挙げた古川奈騎手。同じレースに勢ぞろいすることも珍しくなくなった4人の現役女性騎手の中では、7勝の今村騎手に次いで2番目に多い勝ち鞍でもある。しかも、12日終了時点の勝率は11.8%で、これは今村騎手の8.5%をしのいで女性騎手の中ではトップ。騎乗回数は最も少ないものの、限られたチャンスを確実にものにしているといっていい。

 そして、古川奈騎手の進化はある数字にも表れているという。

「古川奈騎手はデビューから2年間(21~22年)で合計17勝を挙げていますが、そのうち12勝が逃げ切りでした。しかし、今年はそもそも逃げたレースが4回だけ。逃げにこだわらずにバリエーションを増やしながら、しっかり結果を残している印象です」(競馬誌ライター)

 実際に今年の4勝を紐解くと、いずれも好位~中団から差す競馬で勝ち星を挙げている。軽量を生かした逃げ切り勝ちがパターン化していた昨年までとかなり異なる。

矢作厩舎依存度ダウンが進化の証し!?

 もう一つ、古川奈騎手が進化している点が、自身が所属する矢作芳人厩舎以外でも勝ち鞍を伸ばしている点である。

 1月5日に通算18勝目を飾った古川奈騎手は、その時点でキャリア18勝中17勝を自厩舎の馬で挙げていた。ところが、先週12日の勝利を含めてその後の3勝は羽月友彦厩舎、牧浦充徳厩舎、大橋厩舎と全て自厩舎以外の管理馬で挙げている。

 昨年までは、50.5%という高い確率で自厩舎の馬に騎乗していたものの、今年はその数字を35.3%まで下げている。矢作調教師が敢えて突き放している可能性もありそうだが、自厩舎への“依存度”を減らしながらも結果を残せているのは自信に繋がるだろう。

 今後も与えられたチャンスを着実に生かすことで乗り鞍も増えていくはずだ。今年は古川奈騎手のさらなる進化に注目したい。

中川大河

競馬ブーム真っただ中の1990年代前半に競馬に出会う。ダビスタの影響で血統好きだが、最近は追い切りとパドックを重視。

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