エフフォーリア「競走中止」だけじゃない…関東の名門厩舎が試練の週末

12日に阪神競馬場で行われた京都記念(G2)は、1番人気のドウデュースが2着に3馬身半差をつける圧勝。昨年のダービー馬がその実力を改めて証明した。
レース後には、主戦の武豊騎手が「勝負どころはこの馬らしい反応」と振り返った通り、4コーナーでは日本ダービー(G1)を彷彿とさせるような抜群の手応え。最後の直線で瞬く間に前を飲み込むと、ゴール手前では鞍上が流す余裕すらあった。次走はドバイ遠征を視野に入れているドウデュース陣営だが、前哨戦としては文句無しの内容だったに違いない。
一方、ドウデュースと人気を分け合ったエフフォーリア(牡5、美浦・鹿戸雄一厩舎)は、ゴール手前でまさかの競走中止。道中は積極的に2番手を追走していたが、最後の直線に入る手前からズルズルと後退するなど、何かしらの異変があったことは明らかだった。
検査の結果、心房細動(心臓に異常な電気信号が起こり、心房が規則正しいリズムを失う不整脈の一種)だったことが不幸中の幸いか。レース後には、管理する鹿戸調教師も「仕方ないですね。これから見てきます」と前を向いた。
ただ、鹿戸厩舎の悲劇はエフフォーリアだけに留まらなかった。
関東の名門厩舎が試練の週末
京都記念の約10分後に行われた共同通信杯(G3)には、鹿戸厩舎からレイベリングとウインオーディンの期待馬2頭がスタンバイ。なかでも、レイベリングは新馬勝ち直後の朝日杯フューチュリティS(G1)で3着し、鞍上を務めた横山武史騎手が「すごい馬」「これからの成長に期待したい」と絶賛した逸材である。
下馬評でもダノンザタイガー、タスティエーラ、ファントムシーフなどと共に4強の一角を担っていただけに、陣営としてもクラシックに向け是が非でも賞金を加算したい一戦だったはずだ。
しかし、結果は12頭中の9着と惨敗。最後の直線は外から懸命に前を追ったものの、いつもの鋭い末脚は不発に終わった。
「出遅れたタッチウッドが道中で挽回して先頭に立ち、そのまま2着に粘りこんだことを考えると、後方で構えていたレイベリングには少々厳しい流れだったかもしれません。
また、戦前から陣営も『フランケル産駒で段々と前進気勢が強くなってきたし、今回は東京の1800mだけに道中の折り合いが鍵になる』と話していたように、(失速には)距離延長が影響した可能性もあります。
実際、レース後には鞍上のM.デムーロ騎手も『気持ちの強いところがあって先々のためにためる競馬をしました。それでも引っ掛かる面がありましたね』と振り返っていた通り、折り合い面の課題もあったようです。
次戦は未定ですが、陣営は『内容次第で今後の方向性が決まると思う』とも話していましたから、今後はクラシックではなくマイル戦線に向かうかもしれませんよ」(競馬誌ライター)
かつてはスクリーンヒーローでジャパンC(G1)を制すなど、関東の名門としても知られる鹿戸厩舎。近年はエフフォーリアがG1を3勝する大活躍もあって話題に挙がることも多い。
2週前の東京新聞杯(G3)をウインカーネリアンで勝利するなど、2023年も好調を保っていた鹿戸厩舎だが、先週は試練の結末を迎えてしまった。
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