“和製フライトライン”にもう1頭の「怪物候補」が挑戦状!? 3歳砂路線で「武豊争奪戦」勃発か
先週23日、リニューアルした京都競馬場で行われた6Rの3歳1勝クラス(ダート1800m)は、ヤマニンウルスが単勝1.2倍の期待に応えて優勝。昨年8月のデビュー戦に続き2連勝を飾った。
約8ヶ月の休み明けだった上、プラス24キロの大幅な馬体増。さらには前走を大差で圧勝していたバンドマスターなど強力なライバルも顔を揃えたが、終わってみれば後続に6馬身以上の差をつけての大楽勝だった。
このレースから新コンビを組んだ武豊騎手はレース後、「和製フライトラインになってほしいね」と、2着に合計71馬身の差をつけて6戦無敗で昨年引退した米国の怪物を引き合いに出して最大級の評価。「未完成でこのパフォーマンス。まだまだ良くなる」と話したことからも、伸びしろも十分にありそうだ。
今後は一旦放牧に出されるようで、次走はまだ明らかになっていないが、このコンビが今後の日本ダート界を賑わせてくれるのは間違いないだろう。
3歳砂路線で「武豊争奪戦」勃発か
そんな中、ヤマニンウルスと同じく武豊騎手を新パートナーに迎え、5月3日に園田競馬場で開催される兵庫チャンピオンシップ(G2)へ向かう3歳ダート馬がいる。ミトノオー(牡3歳、美浦・牧光二厩舎)である。
ロゴタイプ産駒の同馬は昨年8月、過去にルヴァンスレーヴやエピカリスなども制している新潟ダート1800mの新馬戦を2馬身半差で完勝。続くオキザリス賞(1勝クラス・ダート1400m)では11着に敗れたが、距離を1800mに戻した2走前の黒竹賞(1勝クラス)では後続に3馬身半差をつける圧勝劇。
さらに前走の伏竜S(OP)でも、直線で後続を突き放す強い競馬で通算成績を4戦3勝とした砂の怪物候補だ。
なお、上記4戦全てで手綱を取っていたのが、ミトノオーを手掛ける美浦・牧厩舎に所属している木幡巧也騎手である。
2016年にデビューして以降、まだビッグタイトルに縁のないキャリア8年目の26歳は、伏竜Sを勝った後に自厩舎から現れた超大物に対し「力があります。これからがとても楽しみですね」と、興奮気味に話していた。
陣営がそんな弟子を降板させてまで武豊騎手を配したということは、それだけミトノオーに対して本気だということか。3連勝で重賞ウイナーになれば、今後はダート中距離戦線で主役候補の1頭となってくるのは間違いなさそうだ。
「ミトノオーもヤマニンウルスも今年の3歳ダート馬の中で指折りの存在。距離適性的にも、春の大目標であるジャパンダートダービー(G1)など、いずれは大きな舞台でしのぎを削るライバルになるでしょう。
ただその場合、武豊騎手がどちらに乗るのかは注目ですね。ミトノオーの木幡巧騎手、ヤマニンウルスの今村聖奈騎手、両陣営とも結果を残していた若手を降板させてまでレジェンドジョッキーに依頼した以上、今後も長く乗ってもらいたいと思っているでしょうし、ゆくゆくは『武豊争奪戦』が勃発することになるかもしれません」(競馬誌ライター)
それにしても先月15日に54歳を迎えた「5爺」武豊騎手のこのモテっぷりはどうだ。まずは憲法記念日の園田でミトノオーの走りに注目してみたい。
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