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「脆さ露呈」ソダシ、メイケイエールに燃え尽き疑惑再燃…安田記念の敗戦にスランプの兆候あり?

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メイケイエール 撮影:Ruriko.I

 4日に東京競馬場で行われた安田記念(G1)は、昨年に続く連覇を決めたソングラインが次元の違う走りでライバルを圧倒。2009年のウオッカ以来となる同年にヴィクトリアマイル(G1)と連勝を決める快挙を達成した。

 これに対し、2番人気に支持されたソダシ(牝5、栗東・須貝尚介厩舎)は7着、12番人気のメイケイエール(牝5、栗東・武英智厩舎)は15着と、アイドル的な人気を誇る白毛一族の2頭は結果を残すことが出来なかった。

 惨敗を喫したとはいえ、直前にフレグモーネが判明したことでヴィクトリアマイルを回避したメイケイエールについては、2年前の桜花賞(G1)を最下位に敗れて以来のマイル戦ということもあり、G1馬が10頭揃った超豪華メンバー相手なら致し方ない部分もあるだろう。

 ただソダシに関しては、勝ち馬のソングラインとヴィクトリアマイルでアタマ差の接戦を繰り広げていただけに、ここまでの完敗はイメージしにくかったかもしれない。

 その一方で、今回の安田記念で改めて突きつけられたのは、白毛一族特有ともいえる「気性面の脆さ」ではないだろうか。

 シラユキヒメから始まった白毛一族は、過去にも気性的な難しさから競走生活に支障が生じていたことも現実。シラユキヒメの初仔、シロクンは気性の難しさもあり、5戦全敗のまま引退を余儀なくされ、ソダシの母であるブチコは、馬体に細かく鹿毛の斑(ぶち)が入った人気者だったが、ゲートが苦手で扉をこじ開けて飛び出すほどだった。その後もゲート破りを繰り返し、流血するシーンもあり、安全や精神面を考慮して関係者が引退を決断している。

 こういった経緯があるため、白毛一族の血を引くソダシとメイケイエールも気性的な危うさを受け継いでいても不思議ではない。

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ソダシ 撮影:Ruriko.I

 ソダシを日頃から世話する今浪隆利厩務員が『Nember』の取材に対し、「ゴールドシップよりも荒いかも」と、かつて手がけた名馬の名前を挙げるほど、ソダシのやんちゃな性格に手を焼いていた。

 近走は、以前に比べると“優等生”なソダシだが、秋華賞(G1)のゲート入り前には、待避所で吉田隼人騎手が促しても微動だにしないシーンも見られた。このことが影響したのかどうかは不明なものの、断然人気に推されたレースで10着と人気を裏切った。高い競走能力を持ちながらも、走る方に気持ちが向いていなければ、思わぬ凡走をしてしまうことは、競走馬に珍しくない。

 とはいえ、その後もダートに矛先を転じたチャンピオンズC(G1)も惨敗し、昨年のヴィクトリアマイルで復活勝利を遂げるまで、陣営は試行錯誤を続けた。近走は落ち着きを見せていたものの、今回はそれまで経験したことのなかった中2週という間隔の詰まったローテーションにより、再び表面化したのかもしれない。

 それでも手綱を取った川田将雅騎手がレース後に「とてもリズムよく競馬ができました。4コーナーの手応えより、最後まで走り切ってくれました」と一定の評価を下したソダシだったが、メイケイエールの場合はさらに深刻な可能性が高い。

 発馬で後手を踏んで出遅れたが、騎乗した池添謙一騎手は「馬群の中でしたが、我慢はしてくれて、暴走する感じではなかった」とのこと。それでも「最近はレースや調教でパターン化しているところがあって、走りに向けて、気持ちが切れてしまっているところがあり、それが大きくなってきた気がします」と振り返っていたため、これが闘争心を欠いた理由のひとつとも考えられるだろう。

 これまで福永祐一騎手(現調教師)、武豊騎手、横山典弘騎手といった折り合いに定評のある名手たちですら四苦八苦していた過去もある。池添騎手と出会ってからは、抜群の相性を見せていただけに残念だ。

 ソダシ、メイケイエールは年齢的にも5歳を迎え、残された競走生活はそう長くはない。安田記念の敗戦で燃え尽きていなければいいのだが……。

GJ 編集部

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