CBC賞(G3)過去10年7勝の「世代」が気を吐くか?勢いある鞍上と人馬初の重賞制覇を目指す!

今週から、夏競馬が本格的にスタートする。西では4年ぶりに中京競馬場でサマースプリントシリーズのCBC賞(G3)が開催される。
人気を集める存在になりそうなのは、同コースで行われた今冬のシルクロードS(G3)で、後の高松宮記念(G1)でもワンツーフィニッシュを決めるファストフォースとナムラクレアに0秒1差まで迫ったマッドクール(牡4、栗東・池添学厩舎)だ。
しかし、CBC賞は波乱の重賞でもある。過去には20年に13番人気のラブカンプーが勝利、三連単244万円馬券が飛び出したり、17年には13番人気のセカンドテーブルが2着に入っている。このような波乱の起こる重賞だけに、一筋縄では行きそうにない。
手放しで人気の馬を信頼することはできそうにない重賞だが、「世代」が信頼できるかどうかを判断する要素となりそうだ。過去10年を振り返って見てみると、最も存在感を示しているのが5歳世代で、7勝も挙げているほどだ。
CBC賞で活躍した5歳馬の中にはその後、スプリンターズS(G1)を連覇したレッドファルクスがいるなど、充実した世代であることが窺える。さらに、2000年以降では12年、14年、17年に5歳世代が馬券内を独占しているほど、安定しているのだ。
このように、CBC賞で好走を見せる5歳世代ではあるが、今年は1頭しか出走が予定されていない。それがヨシノイースター(牡5、栗東・中尾秀正厩舎)である。
同馬はデビューから7戦連続でダートを使われたが勝ち切れず。芝に活路を求めるとキャリア9戦目の3歳6月に未勝利突破を果たした遅咲きの馬だ。芝に転向後は安定した成績を残しており、今年4月に待望のオープンクラスへ昇級を果たした。
オープン初出走となった鞍馬S(OP)では4着に敗れたものの、勝ち馬のエイシンスポッターに0秒4差と善戦できている。さらに上がり3ハロンでは3位をマークするなど、オープンクラスの目処が立った形であり、侮れない存在だ。
加えて今回は、エイシンスポッターの斤量が57キロから57.5キロに増えるのに対し、ヨシノイースターの斤量は57キロから56キロに減少することを考えると、逆転の目も十分あるだろう。

また鞍上の富田暁騎手も、デビュー以降最高とも言えるシーズンを送っているため心強い。
過去に一度も年間40勝を超えたことがないなど、今一つ伸び悩みを見せていた同騎手。デビュー7年目となるが、今まで重賞勝利の経験はない。
しかし、今年は覚醒した。6月から始まった函館競馬場での躍進は凄まじく、17日の開催では騎乗機会3連勝を成し遂げ、先週25日には、ペプチドナイルで大沼S(L)を制覇。昨年の太秦S(OP)をハギノアレグリアスで制して以来、オープンクラス2勝目を挙げ、今年はキャリアハイのペースで勝ち星を積み重ねるなど、今ノリに乗っている騎手なのだ。
好調の富田騎手が乗る今回唯一の5歳馬、ヨシノイースター。ファストフォースが引退したことで「主役不在」となったスプリント戦線へ、殴り込みをかけることはできるだろうか。
PICK UP
Ranking
17:30更新
「正直なところ辟易としています」武豊が巻き込まれた29年前のアイドルホース狂騒曲…レース前に明かしていた「コンビ結成」の裏話
「3大始祖」消滅の危機……日本で「2頭」世界で「0.4%」の血を残すべく立ち上がったカタール王族の「行動」に称賛
JRA調教師の目標は「餌やり」からの卒業!? 競馬界の「影の王」ノーザンファーム外厩大成功に存在意義ズタズタ……- エアスピネル降板に武豊騎手は「何」を思う……8年前、すべてを手にしてきた天才騎手が”最大級”の屈辱を味わった「ウオッカ事件」とは
- JRA有馬記念(G1)「伝説の逃走劇」はキタサンブラックでも、ダイワスカーレットでもなく、あの馬!? 前走4馬身圧勝から狙うレジェンドの再現
- JRA「パワハラ裁判」木村哲也調教師が復帰。大塚海渡騎手への暴言、暴力行為による調教停止処分から約3か月…若手実力派調教師の汚名返上に期待
- 「シャフリヤールの激走はわかっていた」本物だけが知る有馬記念裏事情。そして“金杯”で再現される波乱の結末とは?
- 高知競馬10年間で「売上10倍」の快挙! かつてハルウララ騎乗の武豊騎手が「悲惨」と憂いた競馬場が「時代の風」に乗る
- アドマイヤ軍団が「G1・45連敗」武豊と絶縁し「40億円」と引換えに日本競馬界フィクサーの”逆鱗”に触れた凋落の真相?
- 浜中俊「哀愁」の1年。かつての相棒ソウルラッシュ、ナムラクレアが乗り替わりで結果…2025年「希望の光」は世代屈指の快速馬か
















