「菜七子ルール」なしでもR.キングが15番人気で波乱演出!今年の新外国人騎手は粒ぞろい…「ダークホース」は未勝利でも注目したいアルピニスタの主戦騎手
6日から3日間の連続開催で開幕した新春競馬。競馬ファンも大いに楽しんだであろう3連休とはいえ、それは馬券の調子が良ければこそ。重賞レースも連日開催され、何かと慌ただしい年始だったかもしれない。
また、今年の競馬で大きな注目を集めたのは、短期免許で来日している5人の外国人騎手たちだ。日本の競馬ファンにとって、まだまだ未知数の彼らだが、3日間開催でちょっとした存在感を見せていた。
これから長い付き合いになるかもしれないだけに、各騎手の成績について振り返ってみたいと思う。
最初に触れておきたいのは、早速2勝を挙げたA.ルメートル騎手とR.キング騎手の2人についてである。
■A.ルメートル騎手
昨年のリーディングジョッキー・C.ルメール騎手と名前が似ている上に、同じフランス出身の騎手ということもあり、一部のファンから冗談半分に“偽ルメール”と呼ばれていた同騎手だが、【2.2.1.19/24】の好成績を残した。
2勝の中身も4番人気と6番人気で、2着2回は1番人気と7番人気。3着1回は10番人気の穴馬を持ってきているあたりは、さすがの手腕。上位人気馬に騎乗する機会も少なかった中での好成績と価値もある。これならルメール騎手と間違えて購入しても思わぬ高配当にありつけそう。
■R.キング騎手
“菜七子ルール”と呼ぶ声もある減量特典を得られるJRAの女性騎手と違って、男性騎手と同じ条件で真っ向勝負して2勝を挙げた。注目したいのは、人気馬でも穴馬でもコンスタントに持ってくる点だ。昨夏の「WASJ2023」に出場した際にも乗れる騎手として評判だったが、今回の短期免許で評価はさらに上がっただろう。
8日の月曜中山では、10番人気で2着に入り、メインレースのカーバンクルS(OP)でも15番人気のアビッグチアで3着に食い込んで大波乱を演出したように、オーストラリアの剛腕女性騎手は騎手買いでも一考したい。
■R.ピーヒュレク騎手&R.キングスコート騎手
ドイツのピーヒュレク騎手とイギリスのキングスコート騎手については、もう少し様子見が必要か。未勝利に終わった両者だが、上位人気馬に騎乗の際は馬券圏内を確保しているケースが多いため、これからの上積みに期待したい。
■L.モリス騎手
最後の紹介となったモリス騎手は、2年前の凱旋門賞(仏G1)を制したアルピニスタの主戦として知られる。数字だけなら10戦未勝利と目立たないものの、個人的には注目したい存在だった。
というのも他の4人が3番人気以内の馬に騎乗していたのに対し、モリス騎手の騎乗馬は4番人気以下の穴馬ばかり。それでも馬券に絡んだ2回は6番人気で3着、11番人気で3着なら悪くない内容。昨年12月の騎乗でも11番人気の穴馬で3着に2回食い込んでいたように侮れない。ダークホースとしてマークしておきたい。
一応、3日間の成績を参考にすれば、ルメートル騎手とキング騎手が少しリードしている外国人騎手だが、日本の競馬に慣れが見込めるこれからが勝負どころ。ここで爪痕を残すことができれば、将来的にG1で勝ち負けレベルの馬に騎乗する機会もありそうだ。
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