武豊と新進気鋭トレーナー、大物馬主が「意外」な新タッグ結成!? 牝馬三冠レースに向けた重要な一戦で好勝負なるか
昨年12月に行われた中山・芝1600mの未勝利を1分33秒5の好タイムで完勝したエリカエスティーム(牝3歳、美浦・宮田敬介厩舎)が、武豊騎手との新コンビで来月3日のエルフィンS(L)に向かうことが分かった。
モーリス産駒の同馬は、母がアルゼンチンのG1馬メチャコルタ。一昨年のセレクトセールにおいて7040万円(税込)で取引された期待の良血馬だ。
昨年6月のデビュー戦こそ4着に敗れたが、スタートで出遅れた上に1着とは0秒4差。しかも勝ったのが後にサウジアラビアロイヤルC(G3)を制するゴンバデカーブースだったことを考えると、それほど悪くない内容だったと言える。
約半年の休養を挟んで臨んだ2戦目の未勝利を、先述の通り快勝。騎乗したT.マーカンド騎手は「完璧に近かったと思う。凄くいい内容でした」と走りを絶賛し、管理する宮田調教師も「マイルなら上のクラスでもやれると思うので、これからが楽しみです」と高評価を与えた。今回は格上挑戦で初の遠征競馬になるが、それも本馬に対する陣営の期待の表れと言えそうだ。
ちなみにエルフィンSといえば過去の勝ち馬にデアリングタクトやマルセリーナ、レッドディザイアにエアメサイアなどのG1ホースが名を連ねることからも分かる通り、牝馬三冠レースに向けた最重要レースの1つでもある。エリカエスティームもここで好結果が出れば桜花賞(G1)を始め牝馬三冠で楽しみな1頭となるだろう。
武豊騎手と意外な新タッグを結成?
そんなエリカエスティームだが、新パートナーとして武豊騎手に白羽の矢が立ったことはやや意外だったかもしれない。
なぜなら、レジェンドはこれまでエリカエスティームを管理する宮田厩舎からの騎乗依頼はわずか1回しかなく、またオーナーである三木正浩氏の所有馬に騎乗した経験も過去3回しかないからだ。
しかもレジェンドが両陣営とコンビで白星を挙げたことは一度もない。ここまでほとんど縁がなかっただけに、やや意外な新タッグ結成と言えそうだが、逆に言えば今回の騎乗依頼は陣営と関係を深めるきっかけになりそうである。
ちなみに宮田厩舎といえば、昨年のエリザベス女王杯(G1)をブレイディヴェーグで制し中央G1を初優勝。今年でまだ開業5年目の43歳・若手トレーナーだが、すでにグレートマジシャンで日本ダービー(G1)出走の経験も持つなど、今後ますますの活躍が期待される新進気鋭の調教師だ。
また三木オーナーは「ジャスティン」「エリカ」の冠名で知られ、所有馬ジャスティンパレスが昨年の天皇賞・春(G1)を優勝。ほかにもジャスティンカフェやアグリ、エリカヴィータなど重賞ウイナーや有力馬を多数所有している有力馬主の1人である。
エリカエスティームの結果次第では、今後は武豊騎手に依頼が増えることも考えられるだろう。果たしてエルフィンSでどのようなレースを見せてくれるか楽しみにしたい。
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