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【小倉大賞典】10万馬券を演出した今村聖奈と分かれた明暗…「106戦1勝」の同期に訪れた試練の時

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 18日に行われた小倉大賞典(G3)。6戦ぶりにコンビを組んだセルバーグとハイペースの逃げを打つと、10番人気の低評価を覆して3着に好走。三連単10万円オーバーの波乱を演出したのが今村聖奈騎手だ。

 勝利こそ逃したものの今村騎手はレース後、「内を通ったのはプラン通りでした。ハイペースにはなりましたが、それでも最後まで頑張れるのがこの馬の持ち味です」と、思い描いたコース取りとパートナーの力走に胸を張った。

 同騎手は一昨年のルーキーイヤーには51勝を挙げ、最多勝利新人騎手賞を獲得したニューヒロイン。今年ここまで1勝と苦戦していたが、この好騎乗をきっかけに来週以降の巻き返しが期待できそうである。

 また、このレースはスタート直後にホウオウアマゾンの鞍上・佐々木大輔騎手が落馬し、カラ馬のまま走り続けるアクシデントが発生。5着フェーングロッテンに騎乗していた幸英明騎手はレース後、「道中はカラ馬を気にしていて……。スムーズならもう少し頑張れたと思います」と話すなど、不完全燃焼に終わる馬も出てしまった。

 中でも落馬により大きな影響を受けてしまったのが、2番人気に推されていたゴールドエクリプス(牝5歳、栗東・大久保龍志厩舎)と角田大河騎手のコンビである。

 同馬は小倉競馬場でここまで3戦2勝3着1回というコース巧者。人気が示す通り勝ち負けに期待していたファンも多く、また昨年8月の小倉記念(G3)3着以来の騎乗となった角田河騎手にとっても、前回のレース後は「もう少しスムーズにポジションが取れていれば」と敗戦を悔やんでいただけに、ここはリベンジを懸けた一戦でもあった。

 しかしゲートを出た直後、隣で落馬したホウオウアマゾンと接触……。すぐに立て直して道中は後方からレースを進めたが、直線は見せ場を作れず12着という大敗を喫している。

「これはゴールドエクリプス陣営にとっては不運でしたね。レース後の角田河騎手は『ゲートでぶつけられて気持ちが切れてしまいました』と話しており、今回に関してはノーカウントにしてしまってもいいと思います。

悔しい結果となってしまった角田河騎手とっては小倉記念のリベンジもありましたが、実は今年に入ってから成績がそれほど芳しくないことから、ここは結果を出して今後に繋げたいところだったと思いますが……」(競馬誌ライター)

3年目の角田大河騎手に訪れた試練の時

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角田大河騎手 撮影:Ruriko.I

 先述の今村騎手と同期である角田河騎手は一昨年、栗田伸一・福永祐一元騎手に続いて史上3人目となるJRA初騎乗から2連勝という鮮烈なデビューを飾り、年間勝利数でも今村騎手に続く36勝をマーク。同騎手とは幼馴染みでプライベートでも仲がよいことから、2人で切磋琢磨しあっている印象を持っているファンも少なくない。

 そんな有望株の角田河騎手だが、2年目の昨年も36勝と初年度の勝ち星を超えることができず。そして3年目の今年はここまで1勝と苦戦中であり、これは奇しくも今村騎手の勝利数と同じである。

 その今村騎手は小倉大賞典で人気薄とともに3着に好走。一方の角田河騎手は不利もあったとはいえ、結果的に2番人気で大敗。再浮上を目指す同期2人の間で明暗がくっきりと分かれることとなった。

 ちなみに角田河騎手は先週も全12鞍で未勝利に終わったことにより、今年の通算成績は106戦でわずか1勝。勝率はついに1%を切っている。

「絶好のポジションでしたが恵まれず、馬にかわいそうな競馬になってしまいました」

 レース後にはゴールドエクリプスが遭った不運をそう嘆いた角田河騎手。今はやや試練の時かもしれないが、果たして来週以降に巻き返しとなるだろうか。

GJ 編集部

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