【フェブラリーS】ハイペース追走ウィルソンテソーロ「完敗」で初G1制覇持ち越し…今年重賞で「オール圏外」松山弘平には厳しい声も
18日に行われた今年最初のG1レース・フェブラリーS(G1)は11番人気の伏兵ペプチドナイルが優勝。鞍上の藤岡佑介騎手はケイアイノーテックで制したNHKマイルC(G1)以来、約6年ぶりのG1制覇となった。
2着に5番人気ガイアフォース、3着には13番人気のセキフウが入ったことで、三連単は153万円オーバーの大荒れ。1番人気の支持を受けたオメガギネスとC.ルメール騎手のコンビは14着の大敗を喫している。
また、オメガギネスとあまり差のない2番人気に推されていたウィルソンテソーロ(牡5歳、美浦・小手川準厩舎)と松山弘平騎手のコンビも8着に敗れた。
人気こそオメガギネスの方が上回っていたが、同馬はここまで重賞未勝利でキャリアもわずか5戦。連対率100%を誇っていたものの、鞍上が全国リーディングのルメール騎手ということで、終わってみればやや過剰人気の部分もあったか。
それに対してウィルソンテソーロはここまでダート重賞3勝。キャリア14戦を誇り、ここ2戦もG1で連続2着していたことから、実績的にはこちらが1番人気でもおかしくなかったと言える。
近2走で騎乗していた原優介騎手が先日落馬したこともあり乗り替わりとなったものの、新しくコンビを組むこととなった松山騎手は過去に最優秀ダートホース・テーオーケインズの主戦を務めるなど、実績的には申し分ない。ここでウィルソンテソーロに待望のG1制覇を期待したファンも多かったことだろう。
レースでは14番枠からスタートを決めて積極的に2番手を追走。手応え十分に4コーナーを回り直線を向いたように見えたが、逃げたドンフランキーを交わすのに手こずると、外から勝ち馬ペプチドナイルに交わされて万事休す。最後は流れ込むように8着でフィニッシュした。
「今年のフェブラリーSはドンフランキーが1000m通過57秒9で飛ばす速い流れ。勝ったペプチドナイルこそ4番手から抜け出しましたが、2着から7着までは中団から後方でレースを進めていた馬たちが占めました。
ウィルソンテソーロは2走前のチャンピオンズC(G1)で追い込んで2着、前走の東京大賞典(G1)ではハナを奪い2着と、脚質が自在であることが強み。この日、同馬と初コンビを組んだ松山騎手は2番手からの積極策を選択しましたが……」(競馬誌ライター)
期待に応えることのできなかった松山騎手はレース後、「結果を出せなくて悔しいです。これだけの馬を任せていただいたのに、申し訳ないです」と、肩を落とした。
今年重賞で「オール圏外」松山弘平には厳しい声も…
ウィルソンテソーロをG1ホースに導くことのできなかった松山騎手だが、実は今年に入り重賞レースでかなりの苦戦を強いられている。
14日に大井競馬場で開催された雲取賞(G3)では単勝1.7倍の圧倒的1番人気イーグルノワールに騎乗したものの、馬券圏外の4着に敗退。先週も土曜のクイーンC(G3)で2番人気サフィラ、日曜の京都記念(G2)では同じく2番人気のルージュエヴァイユに騎乗したが、それぞれ9着、8着と人気を裏切ってしまったことは記憶に新しい。
今週も京都牝馬S(G3)とフェブラリーSともに人気以下に敗れたことで、2024年に入り重賞では中央・地方合わせて人気【1-4-1-5/11】なのに対し、成績が【0-0-0-11/11】でオール着外という、かなり厳しい数字となっている。
そのため、フェブラリーSが終わったあとにはSNSやネット掲示板で一部ファンから「松山絶不調だな」「まさかウィルソンテソーロでここまで負けるなんて」「原くんに乗ってほしかった」「しばらく重賞で松山買うのやめます」といった厳しいコメントも見かけられた。
なかなか重賞で結果の出すことのできない松山騎手だが、来週の阪急杯(G3)ではコンビで昨年末の阪神C(G2)を制したウインマーベルに騎乗予定。フェブラリーSは悔しいレースとなったが、果たして来週は巻き返せるだろうか。
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