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【中山記念(G2)展望】皐月賞馬2頭が「完全復活」懸けて登場!重賞ウイナー10頭超の「超豪華メンバー」集結か

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ソールオリエンス 撮影:Ruriko.I

 4週にわたる冬の東京開催も終了。来週末からは春の中山開催がスタートする。開幕週の日曜メインは伝統の中山記念(G2)が行われる。毎年のように好メンバーがそろうレースに今年も多くの実績馬が集結しそうだ。

 想定段階では20頭前後が特別登録をする見込みだが、なんとそのうちの11頭が重賞ウイナー。G1馬も2頭いて、“スーパーG2”にふさわしい白熱のレースに期待ができそう。

 昨年の皐月賞(G1)を制したソールオリエンス(牡4歳、美浦・手塚貴久厩舎)が、10か月ぶりの勝利を目指して今年の始動戦を迎える。

 昨年はデビュー3連勝で牡馬クラシック初戦を制覇。続く日本ダービー(G1)では、圧倒的1番人気に支持された。ところが、早めに抜け出した4番人気のタスティエーラの後塵を拝して初黒星を喫し、3歳春シーズンを終えた。

 秋の巻き返しを誓ったソールオリエンスだったが、初戦のセントライト記念(G2)でレーベンスティールに完敗。さらに菊花賞(G1)では初めて連対を外す3着に敗れた。

 一時は“世代最強”と呼ばれたソールオリエンスが3連敗を喫し、陣営は有馬記念(G1)で横山武史騎手に替わって川田将雅騎手を起用した。

 初めて古馬に挑んだ暮れの大一番。ソールオリエンスはダービーと菊花賞で先着を許したライバルのタスティエーラを上回る4番人気に支持された。ところが、スタートで出遅れてしまい後方からの競馬を余儀なくされると、見せ場をつくることなく8着に敗れた。

 ダービーからの4連敗で評価は右肩下がりのソールオリエンス。今回は初コンビとなる田辺裕信騎手を鞍上に迎える。今月12日に40歳になったばかりのベテランを背に完全復活を果たせるか。

 

ソーヴァリアントは武豊騎手と新コンビ

 田辺騎手とソールオリエンスにとって最大のライバルとなるのは、武豊騎手とソーヴァリアント(牡6歳、美浦・大竹正博厩舎)の“熟練”コンビだ。

 鞍上は酸いも甘いも知る54歳の大ベテラン。ソーヴァリアントも2歳時の失格や心房細動による大敗など、様々な経験をしながら、今年で6歳を迎えた。

 3歳と4歳時にチャレンジC(G3)を連覇したソーヴァリアント。昨年は当レースで1番人気に支持されるも、9着と期待を裏切っている。

 続く鳴尾記念(G3)でも1番人気で12着に敗れ、評価を落としたが、夏の札幌記念(G2)で3着に入り復活の兆しを見せた。秋はマイル路線に切り替えて、富士S(G2)に出走。ここでも3着に善戦すると、マイルCS(G1)で自身初のG1出走を果たした。

 池添謙一騎手を背に挑んだ一戦は、「スタートして3~4歩目で2回もつまずいて、態勢を立て直すのに力を使いました」と鞍上がコメントしたように、道中リズムを欠いて不完全燃焼のまま12着に惨敗。今回は改めて距離を1ハロン延ばして、ここで結果を出せば、改めてG1挑戦が視界に入ってくるだろう。

 

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エルトンバローズ 撮影:Ruriko.I

 武騎手とソーヴァリアントが初コンビなら、西村淳也騎手とエルトンバローズ(牡4歳、栗東・杉山晴紀厩舎)は今回で6戦連続のコンビとなる。

 同馬が初勝利を挙げたのは、西村淳騎手と初コンビを組んだ昨年4月の皐月賞当日。その後は、3連勝でラジオNIKKEI賞(G3)を勝利すると、3か月ぶりとなった秋始動戦の毎日王冠(G2)でソングライン、シュネルマイスター、ジャスティンカフェの3強を破って重賞2勝目を飾った。

 続くマイルCSでG1に初挑戦すると、強豪古馬に交じって4番人気に支持された。それまで先行策を採ることが多かったエルトンバローズだが、この日は中団に控える競馬。4角8番手から直線でジリジリと末脚を伸ばしたが、馬券圏内にあと一歩の4着に終わった。

 未勝利戦からの連勝は4でストップしたが、今回は連対率100%を誇る1800mの一戦。重賞でも人気馬に騎乗することが珍しくなくなった西村淳騎手を背にあっさり重賞3勝目を飾っても不思議ではない。

 

ジオグリフは皐月賞でイクイノックスとドウデュースを撃破

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ジオグリフ 撮影:Ruriko.I

 2年前の皐月賞で、イクイノックスとドウデュースをまとめて撃破したジオグリフ(牡5歳、美浦・木村哲也厩舎)も参戦を予定している。

 ダービーで7着に敗れて以降は国内外で8連敗中と精彩を欠いているが、今回は初コンビとなる戸崎圭太騎手を背に復活を期す。皐月賞以来となる中山で当時の走りを思い出せるか。


 ヒシイグアス(牡8歳、美浦・堀宣行厩舎)は、21年と23年の当レース覇者。年が明けて8歳となったが、前走・香港C(G1)で3着に好走しているように、まだまだ衰える気配は見せていない。

 鞍上には堀調教師も信頼を寄せるR.キング騎手が配された。新たな黄金コンビがアメリカジョッキークラブC(G2)、東京新聞杯(G3)に続く重賞3勝目を挙げられるか。

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イルーシヴパンサー 撮影:Ruriko.I

 イルーシヴパンサー(牡6歳、美浦・久保田貴士厩舎)は、2年前の安田記念(G1)で1番人気に支持された素質馬。これまで東京と中京でマイル重賞を勝っているように、やはりベストは左回り、かつ直線が長いマイル戦だろう。1800mでは、昨年の当レース8着を含めて3戦1勝という成績が残っており、距離克服も課題となりそう。


 この他には、昨年の当レースで2~3着に入ったラーグルフ(牡5歳、美浦・宗像義忠厩舎)と、ドーブネ(牡5歳、栗東・武幸四郎厩舎)、昨年の京王杯スプリングC(G2)を制したレッドモンレーヴ(牡5歳、美浦・蛯名正義厩舎)などが出走を予定している。

 G1といわれても全く違和感がない超豪華メンバーによるハイレベルな戦いが期待される今年の中山記念。発走は25日の15時45分を予定している。

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