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「その時、怪物は完成した」絶対王者ディープインパクトが天皇賞・春で示した「世界」への飛翔

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 4角先頭ディープインパクト。そこにいたすべての人間の想像の壁を突き破った怪物は、最後の直線で、これまでの競馬の常識をも突き破った。

 走破時計3分13秒4は、マヤノトップガンが記録した従来のレコードを1秒更新する世界レコード。約150年の歴史を持つ近代競馬、そこに関わったすべての人々の試行と英知が、汗と努力の成果が結実した瞬間だった。

 怪物はまさに、飛んだのだ。

 その飛翔は「世界の頂点」につながっている。その走りを目にした誰もが、それを信じて疑わなかった。

 あれからちょうど10年が経つ。日本のホースマンの、すべての競馬ファンの「思い」は未だ世界の頂点に届いてはいない。だが、そこに競馬がある限り、進化を求める心がある限り、その思いは必ずや世界の頂点へ向かっているはずだ。

 今年は、どんなドラマが待っているのか。

 第153回の天皇賞・春が幕を開けようとしている。
(文=浅井宗次郎)

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