GJ > コラムニュース > 疑念渦巻く競馬写真判定の『真実』  > 2ページ目
NEW

天皇賞・春(G1)「わずか4㎝差」は本当か!?武豊&サブちゃん優遇判定? 疑念渦巻くJRA写真判定の『真実』とは

【この記事のキーワード】, ,

 まず、JRAが写真判定の結果として公表している画像は、ゴールした瞬間をパシャリと撮った「1枚の写真」ではない。

 実はJRAの各競馬場のゴールには鏡の着いた柱(あのゴール地点に立っている柱だ)が立っており、それとコース外側(メインスタンド側)に立っている柱の上部に設置された撮影用カメラとの間に、特殊な1本の「ラインセンサー(あのルパン三世が触れた瞬間にナイフが飛んできたりする”赤いライン”に似たようなものだ)」が張られている。

 そして、写真判定のカメラは、そのラインセンサーに物体(馬)が触れる度に、そのラインセンサーの幅となる「0.02mm」だけを「1/10000~2/10000秒」毎に撮影している。

 つまり、写真判定のカメラは競走馬がゴールした瞬間、0.02mmの決勝線という「同じ場所」で極めて「細長い写真」を極めて「速い速度で何枚も撮影している」ということだ。

 それは馬の鼻面であったり、鼻と目の間の部分であったり、目と耳の間の部分であったり、とにかく「1頭の馬がゴールを通過するまでに、何枚もの写真が連続して撮られている」とイメージして良いだろう。

 では、その上でJRAのホームページに掲載されている写真判定の画像は何なのか。

 実は、あの画像は先述した写真判定のカメラで撮られた「幅0.02mmの画像を縦に何本もつなぎ合わせて作られたもの」なのだ。あの馬の着差を明確にする縦のライン1本1本の間が、それぞれ「同じ場所を写し続けた、異なる写真」だと思えば想像しやすいかもしれない。

 何故、馬以外の背景が不鮮明でぼやけて見えるのか。それはあの画像が「すべて同じ場所を撮影したものを繋ぎ合わせたもの」だからだ。

 その証拠に、すべての写真判定の画像の背景は不鮮明ながらも、横に色のついたラインがまるで模様のように何本もまっすぐに走っているはずだ。それこそが「寸分違わない同じ場所を写し続けた結果」の証明ともいえるだろう。

 それにしても、競馬の写真判定にこのような高度な技術が導入されているとは……。

 まあ、競馬で毎年何兆円もの金銭が動いているのだから、少し考えればこれくらい当然なのかもしれない。だが、それにしても今回は勉強になりました。ご協力いただいた関係者の方々へ、改めてお礼申し上げます。

 もしかしたらカレンミロティック1着付けの馬券で勝負して、未だ天皇賞・春の写真判定の結果に満足していないファン、もしくは過去のレースの写真判定で、未だ納得がいっていない競馬ファンもいるかもしれない。

 しかし、どうやらJRAの写真判定は極めて正確。これはもう信じる他ないようだ。
(文=浅井宗次郎)

天皇賞・春(G1)「わずか4㎝差」は本当か!?武豊&サブちゃん優遇判定? 疑念渦巻くJRA写真判定の『真実』とはのページです。GJは、コラム、, , の最新ニュースをファンにいち早くお届けします。ギャンブルの本質に切り込むならGJへ!

Ranking

17:30更新
  • 総合
  1. C.ルメールが「過怠金」横山典弘が「騎乗停止」に賛否両論!? 覚悟の突撃と不可抗力…JRAの一貫した判断とは
  2. 【日本ダービー】「力があるね」「大したもん」田原成貴氏&安藤勝己氏も高評価!打倒ジャスティンミラノに「最大の惑星」が名乗り
  3. “リバティアイランドは怪我で回避”最強牝馬不在が意味するもの。ヴィクトリアマイルで社台グループの深すぎる内部事情!
  4. 25年ぶりのJRA最多勝記録更新も視野!? 川田将雅に匹敵する3着以内率62.2%…今「最も信頼できる騎手」森一馬が凄い!
  5. 「オーナーの逆鱗」に触れた原優介が突然のクビ宣告!? 【NHKマイルC】アスコリピチェーノ主戦を背に追い切りも【日本ダービー】武豊がキタサンブラック弟と挑む最多7勝目【週末GJ人気記事ぶった斬り!】
  6. テーオーロイヤル、ドゥレッツァの骨折も無関係ではない!? タイムトライアルのような京都の高速馬場…宝塚記念前の「怪時計連発」に懸念の声
  7. JRA「理由なき」単勝115.9倍の皐月賞(G1)勝利に呆然……ナリタブライアンのレコードを塗り替えたのは、約110億円分を一瞬で「紙クズ」にしたお騒がせホース
  8. J.モレイラ、日本ダービー「本命」はレガレイラを破った4.5億円ホース!? 皐月賞2着コスモキュランダ乗り替わり発表から、鮮やかな優駿切符ゲット!
  9. クロノジェネシス元主戦が「油断騎乗疑惑」で騎乗停止処分!ノーステッキ楽勝ムードからまさかの敗戦…「後味の悪さ」残る結果もキズナ産駒の素質馬がデビュー勝ち
  10. J.モレイラ「出禁回避」へ負けられない戦い! 桜花賞馬ステレンボッシュは「騎乗不可」、日本ダービーでも悩ましい選択?