【徹底考察】オールカマー(G2) ゴールドアクター「12着大敗の天皇賞・春にあった明確な『複数の敗因』グランプリホース対決を制す圧倒的な『血のアドバンテージ』」
確かにゴールドアクターはキャリアのほとんどを関東圏で競馬しており、関西への輸送は2014年の菊花賞以来で2度目だった。それも中川調教師の言葉通り、GWの渋滞を避けるために早めに現地に運んだことで、微妙にリズムが狂ってしまったようだ。
レース後、主戦の吉田隼人騎手も「今日はレース前からイレ込みがキツかったです。普段もカリカリしている馬ですが、今日は一番イレ込んでいました」と嘆いていたように、肉体と精神ともに万全ではなかったようだ。
従って、今後もゴールドアクターが関西圏で競馬をする時は注意が必要だが、今回は実績のある中山でのレース。立て直した姿が期待できそうだ。
【血統診断】

父スクリーンヒーローは本馬ゴールドアクターとマイル王のモーリスを輩出したことで、グラスワンダーの後継種牡馬の地位を確立したことはもちろん、現在のロベルト系を牽引する立場となった。
ただ、本馬の場合、特徴的なのが母父のキョウワアリシバの存在だ。米国の2冠馬Alyshebaの血を引くキョウワアリシバの血はほぼ絶滅といった状況で、オープン以上の現役馬でこの血を持っているのは本馬だけだ。はっきりいって種牡馬として失敗したといえるキョウワアリシバだが、母の父としてゴールドアクターのような大物の輩出に貢献できたのは、血統的に明確な理由がある。
ゴールドアクターは2003年に牝馬三冠を達成したスティルインラブに血統構成がよく似ており、キョウワアリシバはスティルインラブの母ブラダマンテの半弟にあたる。
両者の母SulemeifにAlyshebaを配合したのがキョウワアリシバであり、ロベルトを配合したのがブラダマンテ。スティルインラブはそのブラダマンテとサンデーサイレンスとの組み合わせで、つまり「サンデーサイレンス×ロベルト」という血統構成だ。そして、それはゴールドアクターの父スクリーンヒーロー(ロベルト系×サンデーサイレンス)と同じである。
従って本馬は血統的に突然変異として扱われがちだが、スティルインラブの例を鑑みれば、成功する根拠はあったということだ。まさに、キョウワアリシバの血を活かすための血統構成を編み出した北勝ファームの知恵の勝利といえる。
先週、同条件で行なわれたセントライト記念ではディーマジェスティ、ゼーヴィントと「サンデーサイレンス系×ロベルト系」がワンツーゴール。血統的には最適の舞台といえる。
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