
JRA大阪杯(G1)「逆襲」ヒューイットソンが10年ぶり記録狙う!? 先週、高松宮記念(G1)タワーオブロンドン無念の降板劇
G1馬5頭がそろい混戦模様の大阪杯(G1)が5日(日)、阪神競馬場で行われる。
G1馬5頭のうちの1頭が7歳を迎えたマカヒキ(牡、栗東・友道康夫厩舎)だ。前走のジャパンC(G1)は、道中最後方から上がり3ハロン最速の脚を繰り出し、4着と大健闘した。約4か月ぶりの実戦で、3歳時のニエル賞(G2)以来の勝利を狙う。
注目は鞍上を務める22歳の若武者L.ヒューイットソン騎手だろう。短期騎手免許で来日し、初騎乗からまだ1か月足らず。4日現在、9勝を挙げており、先月のスプリングS(G2)で重賞初制覇も飾っている。
ヒューイットソン騎手にとって大阪杯がJRAでのG1初挑戦となるが、実は先週の高松宮記念(G1)でも騎乗が予定されていた。
「ヒューイットソン騎手は元々、1番人気だったタワーオブロンドンに騎乗予定と言われていました。しかし、ドバイ中止の余波も相まって急遽、福永騎手に替わり……ヒューイットソン騎手にとっても思うところはあったと思いますよ」(競馬記者)
結局、福永騎手がタワーオブロンドンに騎乗し、12着に敗れた。ヒューイットソン騎手にとって、単勝1番人気に支持された有力馬への騎乗が“幻”に終わった悔しさは相当だろう。
そんなヒューイットソン騎手にマカヒキへの騎乗依頼が舞い込んだ。高松宮記念での“降板劇”によって延期となった“G1初騎乗”が日本のダービー馬ということもあって、心中期するところはあるはずだ。
もしマカヒキを勝利に導けば、短期騎手免許で来日した外国人騎手としては2010年のC.ウィリアムズ騎手以来の「G1初騎乗初勝利」となる。10年前のウィリアムズ騎手は、短期免許で来日2日目の快挙だった(天皇賞・春をジャガーメイルで制覇)。
それ以前をさかのぼると、2002年の皐月賞にたどり着く。その時はB.ドイル騎手が15番人気のノーリーズンでG1初騎乗初制覇を成し遂げている。
ちなみに日本で通年免許を取得済みのM.デムーロ騎手とC.ルメール騎手のG1初挑戦はどうだったのだろうか。
M.デムーロ騎手のG1初騎乗は、2001年の阪神JF。デムーロ騎手は5番人気のヘルスウォールに騎乗し、8着に終わった。G1初制覇はそれから1年4か月後。自身G1騎乗10戦目でネオユニヴァースを皐月賞制覇に導いた。
C.ルメール騎手のG1初挑戦は2003年のジャパンC。なんと17番人気という低評価の外国馬アナマリーに騎乗し、12着に終わっている。ルメール騎手のG1初制覇も自身10戦目。ハーツクライとのコンビでディープインパクトを破ったあの有馬記念だ。
ヒューイットソン騎手は1週前の乗り替わりの悔しさを胸に人気薄マカヒキで「第二のノーリーズン」を狙う。
PICK UP
Ranking
17:30更新「最強マイラー」に降りかかった予想外の火の粉…「名義貸し」の発覚したオーナーは馬主資格をはく奪、不運の名馬トロットサンダー【競馬クロニクル 第41回】
JRA宝塚記念(G1)横山典弘「息子愛」でタイトルホルダー救った!? 好アシストに陣営からも感謝の声、横山和生が「最大のピンチ」を脱した裏側
浜中俊「哀愁」の1年。かつての相棒ソウルラッシュ、ナムラクレアが乗り替わりで結果…2025年「希望の光」は世代屈指の快速馬か
- 武豊「スキャンダル」「ケガ」など揺れに揺れた2017年。弟・幸四郎騎手「引退」から小浦愛「不倫疑惑」、そしてキタサンブラック「大団円」までをプレイバック!
- 「シャフリヤールの激走はわかっていた」本物だけが知る有馬記念裏事情。そして“金杯”で再現される波乱の結末とは?
- JRA今村聖奈「大ブレイク」の陰で悲痛な叫び。「何のために騎手になったのか」乗鞍激減、レース開催日に”お留守番”続出
- 皐月賞(G1)クロワデュノール「1強」に待った!? 「強さが証明された」川田将雅も絶賛した3戦3勝馬
- 「3大始祖」消滅の危機……日本で「2頭」世界で「0.4%」の血を残すべく立ち上がったカタール王族の「行動」に称賛
- 有馬記念に続き東京大賞典も「記憶力」が決め手…最強フォーエバーヤングから絞りに絞った2点で勝負!
- JRAイチの「豪快王」小島太列伝。愛人、酒席トラブルあっても名騎手、名調教師の生き様に曇りなし