JRA「騎手や競走馬の移動制限」など新たな制限を設けるも「開催継続」! 武豊「競馬の開催を続けていくということが何よりも大切」の想いは強く……
7日に緊急事態宣言が発令されたことを受け、JRAは8日、今後の開催の可否について協議。その結果、改めて今週末以降の中央競馬開催の続行を決定したという。
だがそれに伴い、新たな感染拡大防止策も発表された。まずは競走馬の移動制限。美浦所属馬による京都競馬場、阪神競馬場への出走、栗東所属馬による中山競馬場、東京競馬場への出走の原則禁止。ただし、平地オープンと障害競走はこの限りではない。
さらに騎手は、土日で別の競馬場に移動することを原則として禁じられた。ただし、土日とも障害競走に騎乗する騎手に限り、移動可能となる。これらの期間は4月18日(土)から5月3日(祝・日)まで。
そして騎手の感染リスクの軽減及するためとして、通常の調整ルームのほかにJRAが認定した自宅やホテルを「認定調整ルーム」とし、そこからの競馬場の移動も認められることになった。こちらは今週末から、5月3日(祝・日)までとなっている。
「先日、コロナウイルス拡大防止のため、騎手たちにはなるべくレース以外で東西を行き来しないよう通達がありました。そのため、栗東の騎手が美浦に移動して追い切りに騎乗することなどを自粛したができなかったのですが、今度は土日、それぞれで違う競馬場で騎乗することも制限されました。
昨年の皐月賞週では、武豊騎手、福永祐一騎手、C.ルメール騎手、M.デムーロ騎手らが、土曜日は阪神競馬場のアーリントンカップ(G3)に騎乗し、その翌日は中山競馬場で開催される皐月賞に挑戦、というスケジュールで動いていました。ただ今年はこれがNGとなりますね。他の騎手たちも『どこの競馬場でどの馬に乗るのか』の選択には、いつも以上に慎重になるのではないでしょうか」(競馬誌ライター)
すでに「騎手の稽古での遠征の自粛」のほかにも、「馬主のトレーニング・センターへの入場を制限」、「馬主の競馬観戦の自粛」など、JRAは状況が変化するたびに開催継続のため、さまざまな対策を行っている。
多くの国が新型コロナウイルスの影響で、続々と中止や延期を発表するなか、競馬の開催を継続している日本。この件について日本騎手クラブ会長の武豊騎手は、4日の最終レース後、
「競馬は大事な娯楽で、今は自宅でもテレビやラジオ等を通じて楽しんでいただけています。このような状況だからこそ競馬の開催を続けていくということが何よりも大切だと考えています」
と力強く語った。
今週末から3歳クラシックが開催される。これ以上状況が悪化することなく、クラシックシーズンが過ぎることを祈りたい。
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