
JRA松山弘平ウイニングランで「3冠」意識? 桜花賞(G1)圧勝デアリングタクトは「ウオッカ越え」の名牝候補
12日、阪神競馬場で牝馬3冠レース初戦の桜花賞(G1)が行われ、デアリングタクト(牝3歳、栗東・杉山晴紀厩舎)が無傷の3連勝で優勝した。
無敗での桜花賞制覇は2004年のダンスインザムード以来、16年ぶり7頭目の快挙。鞍上の松山弘平騎手はアルアインで制した2017年の皐月賞(G1)以来、G1・2勝目となった。
レースはスマイルカナがハナを切り、2歳女王レシステンシアが2番手につけた。前半3F34秒9は重馬場を考慮すればハイペースのため、レシステンシアが最も得意とする流れになった。その中デアリングタクトは後方からレースを進め、4コーナーでは大外を回して直線に入る。1頭だけ次元の違う末脚を繰り出し、逃げ粘るレシステンシアをきっちり捉えて優勝を飾った。
この勝利は世代トップを証明するには十分な内容だ。不完全燃焼に終わったチューリップ賞(G2)とは違い、実力を出し切ったレシステンシアに完勝した価値は大きいだろう。レシステンシアの鞍上の武豊騎手は「やりたいレースは出来ましたが、最後は脚があがってしまいました。勝った馬が強かったです」とデアリングタクトの強さを称えた。
また鞍上の松山騎手は「強い競馬をしてくれて馬に感謝しています。折り合いさえつけば距離も大丈夫だと思います」と、2冠目のオークス(G1)に向けて期待が高まるコメントを残した。
「ウイニングランで松山騎手は左手の人差し指を掲げて、まず『1冠』と思わせるポーズをとりました。勝利ジョッキーインタビューでそのことを触れられると『“1着”を取って嬉しかったので』と明言を避けましたが、『3冠』を意識していると感じられますね。
今回、万全の2歳女王を撃破したことで、世代トップの座を揺るぎないものにしました。またエルフィンS(L)では、7冠馬ウオッカの持つレースレコードを更新する走りをしています。『3冠』にとどまらず、それ以上も十分あり得ますね」(競馬記者)
過去に牝馬3冠を達成した馬は、メジロラモーヌ、スティルインラブ、アパパネ、ジェンティルドンナ、アーモンドアイの5頭。だが、無敗での3冠達成は1頭も達成することができなかった金字塔だ。名牝・ウオッカ越えのポテンシャルを披露したともいえるデアリングタクトに「史上初」の期待がかかる。
今後、ウイニングランで松山騎手が掲げる「指の本数」が増えて行くのだろうか。
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