JRA「予定変更」D.レーンが打倒デアリングタクトに急浮上!? オークス(G1)騎乗へ「不透明な秋」よりも「確実な春」優先か
まだ嵐の前の静けさかもしれない……。
先週、日曜日には京都競馬場で天皇賞・春(G1)が行われ、フィエールマンが史上5頭目となる連覇を達成した。あわや11番人気の伏兵スティッフェリオの勝利かと思われたところ、大本命馬がハナ差交わして優勝するというハラハラするレースだった。
その一方、裏開催となる東京競馬場ではスイートピーS(L)が行われ、デゼル(牝3歳、栗東・友道康夫厩舎)が無傷の2連勝で優勝し、オークス(G1)の優先出走権を獲得した。
デゼルに騎乗したD.レーン騎手は、来日して3週間ではやくも12勝の活躍。勝率.279、連対率.488、複勝率.581と“レーン旋風”再びといった状況だ。特に身元引受調教師である堀厩舎の所属馬では、ほとんど馬券圏内の成績のため、馬の能力をしっかりと引き出す騎乗をしている。
だが、その張本人は『サンケイスポーツ』の取材でレーン旋風に触れられると、「旋風?そんなフレーズは初めて聞いたよ(笑)」と、どこ吹く“風”の様子だ。
そんな「絶好調」レーン騎手の短期免許期間に関する「ある噂」が囁かれているようだ。
「現在の短期免許期間はヴィクトリアマイル(G1)が行われる17日までです。その後は1週空けて日本ダービー(G1)の週から再度取得する予定でした。1週間隔を空けるのは、宝塚記念(G1)の騎乗を視野に入れてのことです。
しかし、いまの社会情勢を考えると秋に再来日できるか不透明なので、一気に取得するプランも浮上しているようです。そうなればオークスも騎乗できることになり、ホウオウピースフルかデゼルで参戦することが予想されます。ホウオウピースフルは2400mという距離を懸念しているのに対し、デゼルにはかなりの能力を感じているようです。体調面をクリアしてオークスを使えるメドが立てば、デゼルに騎乗するのではないでしょうか」(競馬記者)
JRAの規定では、来日2年目のレーン騎手は1年間に最大3か月まで短期免許を取得可能で、1か月単位での交付となる。秋の来日を視野に1カ月分を残す予定だったレーン騎手だが、春ですべて取得するとなればオークスの騎乗も叶う。
そして何より桜花賞馬デアリングタクトの対抗馬筆頭である無敗馬のデゼルに騎乗するとなれば、大きな爪痕を残すことになるだろう。実際にレーン騎手はスイートピーS後に「まだ2回目の競馬だったけど、ポテンシャルの高さを見せてくれた。距離が2400mに延びても大丈夫」と自信のコメントを残している。
さらに、ここからがレーン旋風の本番かもしれない。
なぜなら、先週まで短期免許で騎乗していたL.ヒューイットソン騎手が帰国するため、ノーザンファームの更なるバックアップが予想されるからだ。そうなれば、さらに有力馬が集まることになり、今よりも成績が上向く可能性があるというわけだ。
今年、重賞勝利はまだないレーン騎手だが、帰国する時にはどれだけ勲章を携えているのだろうか。昨年以上に吹き荒れそうなレーン旋風に“警戒”する必要がありそうだ。
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