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JRAオークス(G1)武豊が、川田将雅が、ルメールが……デアリングタクト二冠達成の「裏」に垣間見えた“絶対王者”の恐ろしさ

「近年、ノーザンファームに代表される社台グループの生産馬は、日本ダービーやオークスが行われる東京2400mの大舞台を勝ち切るために育成されていると聞きます。

 しかし、今年は牝馬のデアリングタクト、牡馬のコントレイルと、いずれも“非社台”の馬が無敗でクラシック1冠目を勝利。生産界をリードする社台グループにとっては、忸怩たる思いがあったのではないでしょうか。実際に、このオークスは社台グループ生産馬が昨年まで6連覇していたレース。今年も何としても勝ちたかったと思いますよ」(別の記者)

 実際に、デアリングタクトに楽な競馬をさせなかったミヤマザクラ、リアアメリア、デゼル、サンクテュエールは、すべて社台グループの生産馬。長年、圧倒的な実績を積み上げてきた競馬界の“絶対王者”として、この世代の頂点を決める一戦で、デアリングタクトを楽に勝たせたくない気持ちがあっても不思議ではないのかもしれない。

「結果的に、最後は松山騎手が中央に進路を切り替えた判断が勝利の決め手となりました。ですが、実はあのスペースは、先にデゼルとレーン騎手が狙っていたもの。あそこでもし、デゼルにもう少し脚があればデアリングタクトが不完全燃焼のままレースを終えていた可能性もあります。今年のオークスは見た目以上に紙一重の勝負だったと思いますよ」(同)

 来週迎える日本ダービー(G1)ではレーン騎手の2歳王者サリオスを筆頭に、ルメール騎手のワーケア、武豊騎手のサトノフラッグ、池添謙一騎手のヴェルトライゼンデといった社台グループ生産の有力馬とトップジョッキーが、ノースヒルズ生産馬コントレイルの二冠阻止を狙っている。

 果たして、日本競馬界の“絶対王者”が頂上決戦でその威厳を示すのか、それともコントレイルが無敗三冠へ王手をかけるのか。来週は「競馬界の勢力図争い」という面からも目が離せなさそうだ。

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