
JRA前走高松宮記念(G1)から安田記念(G1)を制したグランアレグリアはアノ馬以来! 凡走馬と好走馬の明暗が分かれた「ある条件」とは
7日、日曜東京メイン・安田記念(G1)を制したのは池添謙一騎手の3番人気のグランアレグリアだった。単勝オッズ1.3倍の圧倒的1番人気に支持された女王アーモンドアイは2着に敗れ、8冠達成とはならなかった。
人気以上の好走を見せた馬がいる一方で、当然ながら人気を大きく裏切った馬もいるが、なかでも目立ったのは前走からの距離短縮で出走した組だ。前走が大阪杯(G1)のダノンキングリー、クイーンエリザベスS(G1)のダノンプレミアム、中山記念(G2)のペルシアンナイトである。
単勝オッズ142.4倍だったペルシアンナイトの9着はともかくとして、単勝オッズ12.7倍の4番人気ダノンプレミアムの13着、単勝オッズ12.9倍の5番人気ダノンキングリーの7着は人気の割に不甲斐ない走りだったといえそうだ。
前走大阪杯組にしても18年の勝ち馬スワーヴリチャードが安田記念に出走して3着に敗れている。また、前走大阪杯組に限定した過去10年のデータでもG2時代の【0.1.1.3/5】 に対し、G1昇格後は【0.0.1.8/9】 と大きく成績を落としている。
さらに、前走距離全体を見てみても同距離組の4勝、前走より延長組の5勝に比べ、前走より短縮組はわずか1勝にとどまっている。しかもその1勝は、前走のドバイデューティーフリー(G1・現ドバイターフ)を6馬身1/4差で大楽勝したジャスタウェイである。
いかに距離短縮組の相性が悪かったかを物語る内容だろう。
「前走が1200mや1400mの距離延長組が好走しているのはスピードが活かしやすいからでしょう。これには春の東京開催が高速馬場となりやすいことも大きく影響しているかもしれませんね。
対する中距離からの距離短縮組は高速馬場に対応できずに凡走しているという見方が可能です。ジャスタウェイのようによほど抜けた力の持ち主でもなければ今後も苦戦必至かと思います」(競馬記者)
また、今年の勝ち馬グランアレグリアは13年ロードカナロア以来となる高松宮記念経由だったことも近年の傾向を象徴しているかもしれない。
来年以降の安田記念でもぜひとも覚えておきたいデータだ。
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