JRA札幌2歳S(G3)白毛ソダシに好材料! 新たな伝説誕生を後押しする白毛軍団の活躍
3ヶ月にわたって行われてきたJRAの夏競馬も今週で最後。特に今年最後となる北海道開催の札幌競馬場では、2歳馬限定の重賞レース札幌2歳ステークス(G3)があり、多くの注目を集めている。
過去にロジユニヴァースやジャングルポケットを筆頭に多くの活躍馬を輩出してきたこのレース、今年注目を集めるのはやはり白馬のソダシがいるからだ。
先週の新潟2歳ステークスや7月の函館2歳ステークスと比較しても、同じ2歳戦でもやはり注目度は段違い。白毛馬が活躍すれば他の馬以上に人気を集めるのは必然といえ、多くの競馬ファンがソダシの勝利を期待しているだろう。
そのソダシに代表される白毛馬とは何か、そして過去白毛馬の実績はどうなのかを探ってみた。
そもそも白毛馬は、白毛遺伝子などを持つ親から生まれるが、その遺伝子を持たない親馬からも突然変異で生まれる場合もあり、競走馬の中で異質な存在として扱われてきた毛色。
かつて白毛の馬は他の毛色より弱いとされており、地方競馬での勝利はあったものの、1982年に初めてJRAでデビューした白毛馬のハクタイユーを含め、JRAでは2006年まで白毛馬は未勝利。ソダシの祖母シラユキヒメは、父サンデーサイレンス母ウェイブウインドという血統で、両親は青鹿毛と鹿毛で突然変異で白毛が誕生。良血ではあったが競走馬としては1勝もできず引退している。
しかし2007年にJRAの白毛馬として初めてホワイトベッセルが勝利すると、その見た目の美しさもあって、白毛馬に注目が集まるようになった。さらに翌年の2008年にはユキチャンが白毛馬として初めて重賞レースを勝利し、白毛馬の評価は一変することになる。
ここまでJRAでは10頭を超える白毛馬が勝利してきた。ダートにおいては、地方交流重賞の関東オークス(G2)を制したユキチャンや、昨年のレパードステークス(G3)の勝ち馬ハヤヤッコのように活躍馬は多いが、これまで芝で大成した馬はなく、芝の重賞レースで勝利した馬もいない。
仮にソダシが芝の重賞レースである札幌2歳ステークスを勝利すれば、それは白毛馬では初めてのことになるが、その可能性は決して低くない。
実際にソダシのデビュー戦(函館・芝1800m)は圧勝。勝ち時計の1分50秒4は昨年の札幌2歳ステークスの勝利時計と同じで、過去10年でも上から6番目。そして昨年の優勝馬ブラックホールが初勝利を挙げた時計よりも0.9秒速い。前走で見せた上がり35秒3の脚も、洋芝の記録ではメンバー中2位と上々。血統は父クロフネで母の父がキングカメハメハであり、もちろんクラシックでも十分通用する配合だ。
そしてソダシの活躍を後押しするように、ここ数年白毛馬の活躍は著しい。
初めて白毛馬がJRAで勝利した2007年以降、白毛馬は通算勝率16.7%・連対率25.3%・複勝率32%とハイアベレージを記録。そして昨年はハヤヤッコがJRA平地重賞レースを勝利し、今年の2歳新馬戦ではソダシとダノンハーロックが勝利、なんと2戦2勝の成績だ。ちなみにソダシは白毛馬として、初めて芝の新馬戦を勝利した馬でもある。
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