【徹底考察】阪神JF(G1)ジューヌエコール 「ダート短距離一族の『異端児』に芝G1制覇は可能か!? 3連勝中ゆえの目に見えない課題とは」
デビュー戦と2戦目のききょうSが1400mだった影響か、序盤からテンションはかなり高め。制御しきれない、というほどではなかったものの、鞍上の福永騎手は手綱を抑えっぱなしという印象で、肘の曲げ方や力の入れ具合からしてかなりハミを噛んでいたのではないかと推察される。
3コーナーに入るまではその状態が続いたものの、馬群のペースが上がった残り700m地点付近からはスムーズに追走。グリップの利いたキレイなコーナーワークで直線を向き、最後の追い比べに入った。
追い出しは残り300mから。牝馬特有の一瞬のキレ味という感じではなく、馬群の間を突いてジリジリと脚を伸ばした。最後は逃げ粘るボンセルヴィーソをクビ差だけ交わしてゴールイン。着差はわずかだったものの、残り100mからはほとんどムチを入れておらず、福永騎手も本気で追ってはいないように思われる。おそらく最後の周囲との伸び方を見て、100%の力を出さなくても大丈夫と感じたのだろう。総合的に考えると、着差以上の内容だったと言えなくもない。
【血統診断】

父はクロフネ。現役時代は「日本史上最強のダート馬」と呼ばれたが、3歳時に芝G1のNHKマイルCも制しており、産駒の重賞制覇数32のうち31までは障害を含めた芝のレース。距離の面では1800mまでという印象で、短距離は春秋スプリントG1をカレンチャン、スリープレスナイトが制しているものの、逆に平地の2000m以上での重賞優勝馬はいない。要するに、芝の1200m~1800mが主な好走レンジと推測される。
配合のポイントは「クロフネ+サンデーサイレンス(またはサンデー系)+Mr.Prospector」という種牡馬の重ね方だ。同種の配合からは昨年の3歳マイル王クラリティスカイや、05年の2歳王者フサイチリシャールなど重賞馬が多く、クロフネ産駒の成功パターンとして定着している。
興味深いのはむしろ母系だろう。全姉ルミナスウイングや半兄ルミナスパレードといった兄弟の活躍馬の勝鞍はダート短距離に偏っており、アグネスタキオン産駒の母ルミナスポイントも同じ路線でオープンまで上がった出世馬だった。他にも近親に重賞5勝のノーザンリバー、4勝のランフォルセがいるダート一族で、この母系から芝の重賞馬が出たことは注目に値する。
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