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【日経新春杯考察】ミッキーロケット「サトノダイヤモンドに肉薄した影の素質馬が登場!京都金杯に続いて明け4歳勢が上位独占か?」


「キングカメハメハ産駒は長距離が苦手」とよく言われるが、ドゥラメンテのダービーやアパパネのオークスなど芝2400mのG1を幾つか制しており、まったくダメというわけではない。ましてG2やG3のレベルなら勝鞍も多く、そこまで心配する必要はないだろう。

 ミッキーロケットに関しても神戸新聞杯であれだけ強い競馬をしているのだから、阪神より芝が軽く直線も平坦な京都2400mがこなせないとは思われない。

 母のマネーキャントバイミーラヴはアイルランド産の牝馬で、現役時代は2009年の英G1ナッソーS3着がキャリアハイ。産駒はこれまで4頭がデビューし、ミッキーロケットが今のところ一番の出世馬だ。父Pivotalはヌレイエフ系の種牡馬で、日本では目立った成績を挙げていないものの、ブルードメアサイアーとしてオープンまで出世したダノンジェラートや2014年青葉賞2着のワールドインパクト、ミッキーロケットと同じ4歳世代の期待馬ナムラシングンを送り出している。

【結論】

 ミッキーロケットのレベルを推し量るのに最も良い指標となるのは、菊花賞に出走した同期生のその後の成績だ。昨年のジャパンCでディーマジェスティとレインボーラインが期待を裏切り、一時は「実は弱い世代なのでは?」という憶測も流れたが、サトノダイヤモンドが有馬記念を優勝、新年もエアスピネルが京都金杯を制しており、世代レベルという意味では、5歳以上とも互角かそれ以上にやりあう力を持っていると言っていい。

 その他でも菊花賞で13着に敗れたミライヘノツバサが、先週行われた準オープン・迎春Sで2着以下にコンマ3秒差をつける完勝。もちろん重賞ではないので一概に比較はできないが、この事例を取ってみても菊花賞出走組のレベルが水準以上だったことは伺い知れる。

 過去のミッキーロケットの成績を振り返ると、まだ馬ができていなかった皐月賞を除けば掲示板を外したことのない堅実タイプだけに、よほどのことがない限り大崩れは考えにくい。休み明けながら1週前追い切りでは4F51秒7、ラスト12秒3の好時計をマークし動きは上々。重賞初制覇へ視界は良好だ。
(監修=下田照雄(栗東担当))

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