
怪物エピカリスの米国3冠挑戦は実現せず?昨年のラニにあって、エピカリスに足りないものとは。「10年に一頭の逸材」が背負う悲しき宿命

早くも「怪物」と呼び声高いダート界の大物エピカリス(牡3歳、美浦・萩原清厩舎)陣営から、競馬ファンに”朗報”が届いた
19日、エピカリスを所有するキャロットクラブは、公式ホームページ上で今春のUAEダービー(G2)、そしてケンタッキーダービー(G1)を始めとした米国3冠に予備登録したことを発表。「10年に一頭の逸材」と称される素質馬が、早くも海を渡る可能性が高まってきた。
その背景には、やはり昨年のラニの歴史的挑戦があることは間違いない。
昨春のラニは日本馬として初めてUAEダービーを勝利してケンタッキーダービーへの出走権をゲット。その勢いのまま、21年ぶりにケンタッキーダービーに挑戦すると、史上初めて米国3冠を完走する快挙を成し遂げた。
結局、ラニはケンタッキーダービーで9着、プリークネスS(G1)で5着、ベルモントS(G1)で3着と尻上がりに調子を上げて3冠を完走。長年、日本馬が敬遠してきた米国クラシックで確かな足跡を残し、多くの競馬関係者に勇気を、そして何よりもこの時期に適当な番組がない3歳ダート馬に新たな選択肢を提示した。
ただ、海外で輝かしい実績を上げたラニだったが帰国後は惨敗続きと、その能力に関しては疑問が持たれている。その点、すでに国内で圧倒的な強さを見せているエピカリスならば、ラニ以上の活躍が見込めるのではないかと期待するファンも多いはずだ。
だが、エピカリスが仮にUAEダービーに勝利してケンタッキーダービーへの出走権を得たとしても、米国3冠に挑戦するのかは疑問だという。
「昨年のラニは海外遠征に積極的なノースヒルズ(前田葉子氏)の所有馬ということで、果敢なチャレンジが可能でしたが、エピカリスを所有するキャロットファームはクラブ法人。いわゆる一口馬主で形成されており、複数のオーナーによって成り立っています。
そうなってくると、どうしても所有馬は”チャレンジ”よりも『如何に効率よく賞金を稼げるか』が重視され、勝つ見込みが薄い挑戦には後ろ向きな判断が下されがちです。UAEダービー出走の可能性は高いですが、米国3冠に向かう可能性は薄いでしょうね」(競馬記者)
確かにUAEダービーはG2ながら1着賞金が120万ドル(約1億3000万円)と高額賞金が期待できる”美味しい”レースだ。
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