
きさらぎ賞(G3)「サトノアーサー・フィーバー」は「伝説」が築いた過大評価?2代目「サトノ」の看板を背負う若武者の「現在地」

セレクトセール約2億円を記録した超良血馬、関西の名門・池江泰寿厩舎、天下のノーザンファーム生産、そして何よりも同じ「サトノ」の冠名……。
5日に京都競馬場で開催されるきさらぎ賞(G3)において、大きな注目を集めるサトノアーサーを語る上で、前年の覇者サトノダイヤモンドはどうしても無視できない存在だ。
結果的に菊花賞(G1)と有馬記念(G1)を連勝し、最優秀3歳牡馬に輝いたサトノダイヤモンドが全国レベルでブレイクしたのが、まさにこのきさらぎ賞で見せた圧勝劇だった。最後までほぼ馬なりのままでレコード勝ちした異次元の走りは、クラシックの大本命どころか早くも「三冠」の声さえ聞かれたほどだ。
つまり、サトノダイヤモンドのきさらぎ賞は我々競馬ファンやメディアにとって、それほどセンセーショナルだったということだ。
そんな「伝説のきさらぎ賞」から一年、ここまで前年の覇者と共通点が多い「サトノ」の馬が再び主役を務める……今年のサトノアーサーには、まずそういった「土台」があることを忘れてはならない。期待は高まるばかりだが、今一度フラットな視点で考察しなければならないということだ。
サトノアーサーが自身の評価を一気に跳ね上げたのは、やはり前走のシクラメン賞(500万下)の走り。厳密に述べれば、最後の直線で見せた上がり3ハロン32.7秒という驚異の豪脚である。
セレクトセールで1億9500万円(税抜き)を記録した超良血馬の出陣とあって、デビュー戦の単勝は1.1倍だった。ただし、デビュー戦が1.6倍で2戦目が1.2倍と評価を上げたサトノダイヤモンドに対して、サトノアーサーは2戦目で1.6倍と評価を下げている。
無論、人気やオッズは相対的なものである以上、あくまで目安だ。だが、それでもサトノアーサーのオッズが上がったことに、新馬戦で勝ったものの「同着」だったことは大きく関係しているはずだ。
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