きさらぎ賞(G3)「サトノアーサー・フィーバー」は「伝説」が築いた過大評価?2代目「サトノ」の看板を背負う若武者の「現在地」
それもシクラメン賞が行なわれた12月4日は、同着の相手だったスズカフロンティアが10月の萩S(OP)で7着、11月のベゴニア賞(500万下)で10着に大敗を重ねた後。新馬戦ではこの2頭が後続を5馬身以上ぶっちぎっていたものの、馬場は稍重で”相棒”がこの体たらくでは、サトノアーサーの人気に陰りが出て当然だろう。
つまりサトノアーサーのシクラメン賞の圧勝劇は、まさにそういった不安を吹き飛ばすものだったということだ。
シクラメン賞が、現行の阪神の芝1800mで開催されるようになったのは2014年。昨年の3度目だったが、すべて良馬場で行なわれているものの勝ちタイムは2014年から1:47.9、1:51.7、1:50.8とまちまちだ。実は過去2年の勝ち馬ポルトドートウィユ、レプランシュは共に次走きさらぎ賞で2着しており、非常に相性の良いレースとなっている(サトノアーサーの場合、2着では困るが)。
したがって、大きなタイム差が出たのは勝ち馬の実力の差よりも、どちらかといえば道中のペースの差であり、サトノアーサーが勝った昨年のシクラメン賞も前半1000m通過が65.3秒と、阪神外回りの2歳戦らしい極めて緩いペースになっている。
ここからわかることは、サトノアーサーは前半1000m通過が65.3秒という極端な遅い流れなら、上がり3ハロン32.7秒という凄まじい末脚が使えるということだけだ。逆に述べれば、流れが速くなってどうなるのかは「未知数」といえる。
そういった点で、昨年のきさらぎ賞の前半1000m通過は59.8秒、過去5年で最も遅かったのが2013年の62.2秒。さらには今年のペースを作ることになるであろうタガノアシュラが、同舞台の黄菊賞(500万下)で前半1000mを61.2秒で通過していることからも、おそらく今年は61秒前後といったところだろう。
決して速い流れではないが、それでもサトノアーサーからすれば約4秒ほど速くなる。シクラメン賞では道中で口を割るシーンもあったため、ペースが上がることは折り合い面にプラスだが、果たして自慢の末脚がどうか。
例えば、2歳で32秒台の上がりはそうそう出せるものではないが、一昨年の東京スポーツ杯2歳S(G3)でスマートオーディンが上がり3ハロン32.9秒という豪脚で重賞制覇を成し遂げている。スマートオーディンはその後にも重賞2勝を上げる強豪だが、同舞台で行なわれた次走の共同通信杯(G3)では末脚が不発。6着に惨敗している。
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