JRA 武豊、C.デムーロの“奇襲”に独自見解!?度肝を抜いた逃走劇のルーツとは
12日、フランスのパリロンシャン競馬場で行われたフォワ賞(G2)は日本のディープボンドが逃げ切り勝ちをおさめた。
同馬の圧巻のレース内容もさることながら、鞍上のC.デムーロ騎手の手腕も光った一戦だった。
スタート後、迷うことなくハナを奪ってレースの主導権を握ると、序盤をスローペースでまとめて、残り4ハロンからのロングスパート戦に持ち込んだ。残り4ハロンのラップ推移は11秒67、11秒26、11秒03、11秒55とゴールまで11秒台を連発。自分のリズムで運びながら、これだけ速い上がりを記録されては後続もなすすべがなかった。
デムーロ騎手はレース前に「ディープボンドの過去のレース映像も見ていますし、スタミナが豊富な馬という印象があります。彼のスタミナを生かす展開になればチャンスがあると思っています。ベストを尽くしたいですね」と、意気込んでいたが、ディープボンドの強みである持久力を最大限発揮させた“有言実行”の騎乗だった。
また、今回の逃げは陣営からの指示ではなくデムーロ騎手の独断というのも驚きだ。レース後、デムーロ騎手は「逃げたのは私のプラン」とも明かしている。
テン乗りに加えて、今まで逃げたことがない馬で逃げる大胆な作戦であったため、「意外」と見る日本のファンも多いだろう。そして、現地フランスのファンからは「逃げ」という戦法自体が奇襲に見えるかもしれない。
凱旋門賞(G1)に騎乗予定の武豊騎手は、自身のブログにて、「フランスでの逃げ切りは、最近でこそたまにありますが、以前は奇襲という見られ方でした」と、記している。
武騎手によると、日本で活躍したオリビエ・ペリエ騎手が逃げ切り戦法を持ち帰り、立派な戦法の一つとして認めさせたとのこと。そして、デムーロ騎手の逃げ切りも日本仕込みということだ。
しかし、デムーロ騎手は、日本へ何度も来日し騎乗しているが、重賞やG1といった舞台では逃げ切り勝ちを決めたことがない。
一体、日本のどこで「逃げ切り」の技術を磨いたのか疑問に思われるが、「ここではないか」と、競馬誌ライターは語る。
PICK UP
Ranking
23:30更新- クロワデュノール「世代最強説」に現実味も…ダービー馬候補が未勝利戦より遅い時計の怪
- ルメール軍団「誤算続き」で迷走中?使い分けの弊害に一部ファンから疑問の声
- 武豊×ドウデュース完全包囲網で波乱含み!?豪華メンバーのジャパンCにチェルヴィニア、ブローザホーン、オーギュストロダンら最強メンバー集結。レジェンド元JRA騎手の見解は?
- 「別競技」の高速馬場で欧州最強マイラーの意地見せたチャリン!ジャパンC参戦オーギュストロダン、ゴリアットに朗報?
- 武豊ドウデュースに「最強刺客」立ちはだかる…今年のジャパンCで「外国馬は消し」が危険すぎる理由
- エアスピネル降板に武豊騎手は「何」を思う……8年前、すべてを手にしてきた天才騎手が”最大級”の屈辱を味わった「ウオッカ事件」とは
- C.ルメール「アンラッキー」な過怠金に謝罪…マイルCSでも「牝馬のC.デムーロ」の手綱冴えるか?
- 「3大始祖」消滅の危機……日本で「2頭」世界で「0.4%」の血を残すべく立ち上がったカタール王族の「行動」に称賛
- 【京都2歳S(G3)展望】藤田晋オーナーの大物エリキングが登場! ジョバンニ、サラコスティがリベンジに燃える
- 【ジャパンC(G1)展望】「ディープ」オーギュストロダンVS「ハーツ」ドウデュース、2005年有馬記念から19年越しの最終決戦!
関連記事
「上がり33秒台」ディープボンドの切れ味にファンも困惑!? 「逃げたのは私」C.デムーロが引き出した新味、高速馬場の日本ではなく“重いはず”の欧州で披露はなぜなのか
「コントレイル世代」は既に死語!? かつての“脇役”ディープボンドが凱旋門賞(G1)前哨戦勝利、主役が「とんずら」で立場逆転か
スノーフォール「神話崩壊」が意味するものとは? 凱旋門賞(G1)前哨戦でエルコンドルパサーを彷彿させる逃げ切り、コントレイルの「影武者」が勢力図に一石
JRA 凱旋門賞(G1)コントレイル「逃亡」でディープボンドと立場逆転!? 国内専念で問われる三冠馬の品格…… 絶望的となった父ディープインパクト超え
JRA ディープボンド凱旋門賞(G1)参戦「武豊騎手で勝てたら最高」!? キズナから「8年」同産駒で挑むノースヒルズの夢