真剣勝負の裏にある真実に斬り込むニュースサイト・GJ
GJ
真剣勝負の真実に切り込むニュースサイトGJ
NEW
2017.02.16 18:48
失意に暮れるノンコノユメはフェブラリーSで復活できるか? ホルモンバランスの安定で久々のG1獲りへ向けて視界良好
編集部
手術後もJBCクラシック→チャンピオンズC→東京大賞典とそれぞれ馬券圏外に敗れ、1年以上勝鞍のないスランプに陥っているノンコノユメ。だが、手術から半年ほど経過したことで、徐々に体調は改善に向かっているようだ。スポニチアネックスが報じたところによると加藤調教師は「去勢して半年、ホルモンバランスが安定したのだろう。負荷をかけ続けても体が減らなくなった」と答えており、調教でも全盛期の輝きを取り戻している様子が伺える。
久々のG1制覇に向け、万事順調のように見えるのは喜ばしいことだ。ただ、仮にここでタイトルを加えたとしても、セン馬である以上、引退後の価値が上昇するわけではない。それを考えると、何やら寂しい気もするのである。
昔、競馬を愛した詩人の寺山修司は、1980年台前半に16のG1タイトルを獲得しながら、セン馬のため子孫を残せなかったアメリカの名馬ジョンヘンリーに寄せて、以下のような言葉を残している。
「『競馬の目的は、サラブレッドの改良にある』という人がいる。だが、去勢され、種牡馬としての能力をもたないジョンヘンリーにとって、「サラブレッドの改良とは、何を意味するのだろうか?(中略)おそらく今年も、満場一致で、二年連続最優秀グラスホースに選ばれることだろう。だが、この馬の仔が生まれることはないのだ。これは、ケルソー、フォアゴーにつぐ、アメリカ競馬の大きな誤算だ。だからこそ、その走る姿を見ておきたいのだ」(競馬放浪記)
彼の言葉は、去勢という手段を非難するものではない。ただ本来、子孫繁栄を目的としている生物が、様々な因果のはてに生殖能力を奪われ、賞金を稼ぐためにターフを走ることを、彼自身の言葉を使ってもの悲しく表現しているのである。
ノンコノユメだけが特別なわけではないが、境遇が境遇だけに、「彼」とも「彼女」とも呼び難いこの馬に同情の気持ちを向けているファンは少なくないだろう。せめてフェブラリーSでは自慢の末脚を炸裂させ、競馬場で喝采を浴びてほしいものだ。
PICK UP
Ranking
11:30更新- J.モレイラ、日本ダービー「本命」はレガレイラを破った4.5億円ホース!? 皐月賞2着コスモキュランダ乗り替わり発表から、鮮やかな優駿切符ゲット!
- 「オーナーの逆鱗」に触れた原優介が突然のクビ宣告!? 【NHKマイルC】アスコリピチェーノ主戦を背に追い切りも【日本ダービー】武豊がキタサンブラック弟と挑む最多7勝目【週末GJ人気記事ぶった斬り!】
- C.ルメールが「過怠金」横山典弘が「騎乗停止」に賛否両論!? 覚悟の突撃と不可抗力…JRAの一貫した判断とは
- 横山和生「謎」の降板にファンから賛否の声…朝日杯FSで無敗の主戦に非情采配
- 「オーナーの逆鱗」に触れた原優介が突然のクビ宣告!? 帝王賞でウィルソンテソーロ降板も決定済み…気になる「鞍上交代」はやっぱりアノ人?
- C.ルメール「がっくり」まで繰り返さなくても!? 3歳マイル王ジャンタルマンタルが「あの名マイラーにそっくり」と話題
- 【日本ダービー】武豊「何とか間に合いました」キタサンブラック弟と挑む最多7勝目…乗り替わりでも不気味なエコロヴァルツの底力
- 「素行不良」で干された若手の更生に関西の大御所が名乗り! 福永祐一を担当した大物エージェントもバックアップ…関係者から「優遇され過ぎ」の声
- 川田将雅「ルメール封殺」に絶賛の声! NHKマイルCを含む11戦8勝「川田祭り」で帰ってきたライバルに強烈な復帰祝い
- 【日本ダービー】「芝未勝利馬」の参戦視野に懐疑的な声? 無傷の4連勝でダービー挑戦も「シンガリ」に敗れたサクセスブロッケンの記憶
関連記事
JRAが3歳ダート路線をついに「大改革」へ?ヒヤシンスSの重賞格上げへ武豊騎手が「3歳ダート路線にきちんとした道ができていない」と指摘
最強3歳馬エピカリスに「フェブラリーS(G1)に出走してほしい」の声……今週出走の「10年に一頭」といわれる大器が世界の頂点を目指す「G1級」の一戦
ダート王サウンドトゥルー、鞍上チェンジより切実な問題!? フェブラリーS挑戦も脳裏にチラつく「昨年回避」の真意が心配
フェブラリーS(G1)制覇に向けカフジテイクが「伝説級」の豪脚に磨き!悲願の頂点獲りに福永祐一騎手が残して行った「ツケ」とは
武豊騎手の「秘策」で大スランプのコパノリッキーの復活なるか!? 3度目のフェブラリーS(G1)戴冠へ天才騎手だけが知る「再生術」とは?