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JRAフローラS(G2)異例の3ハロン距離延長でこそ本領発揮!? 武豊×キーファーズで挑む「2.6億円」高額馬がクラシック出走への執念を燃やす!

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 クラシックの舞台へ執念の距離延長だ。

 24日、東京競馬場では上位2頭にオークス(G1)への優先出走権が付与されるフローラS(G2)が行われる。東京の芝2000m戦は成長途上の3歳牝馬にとっては過酷な距離であり、距離適性が問われるオークスとは関連性の高いトライアル競走といえる。

 今年は15頭が出走予定。どの馬もオークスへの切符を狙っていることは言うまでもないが、その中でも特段、クラシック出走へ執念を燃やす馬がいる。それがマイシンフォニー(牝3歳、栗東・松永幹夫厩舎)である。

 マイシンフォニーはセレクトセールで2億6400万円(税込)の値が付いた高額馬。デビューから無傷の3連勝で京都2歳S(G3)を制したマイラプソディの半妹にあたる期待馬ということもあり、デビュー前から注目を集めていた。

 兄のように華々しいデビューとはいかなかったが、今年2月にデビュー4戦目となる阪神競馬場での未勝利戦で初勝利。すると陣営は次走にフィリーズレビュー(G2)を選択。初勝利は1800m、過去に1600mで2度敗れている中での1400m戦への挑戦。明らかに適性外の距離ながら、マイシンフォニーは4着に好走してみせた。

 まさかの距離短縮でのフィリーズレビューへの出走は、桜花賞(G1)への出走を狙ってだろう。だが同じ桜花賞トライアルでも、1600mのチューリップ賞(G2)の方が向きそうに思えるが、こちらを選択しなかったのはオーナーサイドの意向が働いたと思われる。

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武豊騎手

「2.6億円」高額馬がクラシック出走への執念を燃やす!

 マイシンフォニーを所有するのは「武豊最優先」のキーファーズ。マイシンフォニーもデビュー以来、一貫して武豊騎手が騎乗している。チューリップ賞で武豊騎手はクラシックの有力候補・ウォーターナビレラに騎乗予定であり、マイシンフォニーが出走するには乗り替わりが避けられない状況だった。距離適性よりも、絶大な信頼を寄せる武豊騎手の継続騎乗を優先してのレース選択であれば納得がいく。

 今回のフローラSは2000m、前走からは3ハロンもの距離延長に挑むこととなる。過去10年で前走1400mからフローラSに挑んだ馬はわずか1頭のみ。フィリーズレビューに出走した馬たちはマイル路線に進むのが一般的であり、今回のマイシンフォニーのローテーションは異例である。このレース選択から、「何が何でもクラシックへ」という陣営の執念が伝わってくる。

 武豊騎手も自身の公式サイトにて、「マイシンフォニーにオークスの優先権を授けるのがボクのミッションです」と綴っている。トライアルでは本番を見据えた騎乗をすることもある武豊騎手だが、今回は権利取りが絶対条件。仮に優先出走権を獲得できても、オークス本番ではウォーターナビレラに騎乗することが濃厚であることからも、今回は目先の勝利最優先の「本気騎乗」が見られるはずだ。

 ドウデュースで皐月賞(G1)を敗れた武豊騎手としては、ここで懇意にしてもらっているオーナーに恩を返したいところだろう。キーファーズに今季初の重賞制覇と、初の牝馬クラシックへの出走権をプレゼントすることができるだろうか。

 クラシックへの執念と、レジェンドの本気の騎乗でオークスへの切符を掴めるか。フローラSへ挑むマイシンフォニーの走りに注目だ。

(文=エビせんべい佐藤)

<著者プロフィール>

98年生まれの現役大学院生。競馬好きの父の影響を受け、幼いころから某有名血統予想家の本を読んで育った。幸か不幸か、進学先の近くに競馬場があり、勉強そっちのけで競馬に没頭。当然のごとく留年した。現在は心を入れ替え、勉強も競馬も全力投球。いつの日か馬を買うのが夢。

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