
武豊WASJ「首位発進」は計算通り!?「いい条件が揃っていた」先週の布石と、記者が語った2つの理由
ジョッキーの祭典で日本が誇るレジェンドが魅せた。
27日、札幌競馬場では国内外のトップジョッキーが激突するワールドオールスタージョッキーズ(WASJ)が3年ぶりに開幕。第1戦は、6番人気のメイショウツツジ(牝4歳、栗東・南井克巳厩舎)が鮮やかに差し切り、日本の武豊騎手がまずは存在感を示した。
14頭立て、1200mの一戦。スタートを決めた最年長・柴田善臣騎手のスズカサウスソングがハナをうかがったところ、外から現在リーディングトップを快走する川田将雅騎手のミキノバスドラムが勢いよく制してハナへ。武豊騎手のメイショウツツジは、無理せず後方からの競馬となった。
レジェンドの見せ場は最後の直線だ。レースの主導権を握ったミキノバスドラムが粘り込みを図る中、外に持ち出されたメイショウツツジの末脚が爆発。後方13番手から大外一気でライバルを飲み込むと、絵に描いたような大逆転でWASJ第1戦を制した。
「武豊騎手らしい鮮やかな騎乗でしたね。本人も『現在トップ(笑)』と上機嫌でしたよ。この日のメイショウツツジは+18kgと、デビュー以来最高の馬体重でしたが『体が増えて、とてもいい状態』とプラス材料だったようです。
WASJでは平等を期すために出走馬をA~Dにグループ分けし、抽選で騎乗馬が決まります。そんな中で、メイショウツツジと武豊騎手は唯一過去にコンビを組んだ経験がある組み合わせ。3走前と比較的最近でしたし、レースでの癖やイメージを先に掴めていたのは小さくないアドバンテージだったと思います。
ちなみに、このメイショウツツジはCグループでしたが、それで勝てたのは武豊騎手にとってWASJ制覇に向けて大きいと思いますね」(競馬記者)
武豊騎手にとって、ワールドスーパージョッキーズシリーズ時代の1992年以来、2度目の制覇が大きく近付く会心の勝利。直線の短い札幌では、あまりお目に掛かれない直線一気だったが、記者曰く「狙い通りの騎乗だったのでは」とのことだ。
「首位発進」は計算通り!?
「実は先週の札幌の最終レースが芝1200mだったんですが、後方からレースを進めた武豊騎手のモンファボリが最後の直線で、メイショウツツジと同じように大外へ持ち出されて差し切っています。
武豊騎手からすれば当然印象に残っていたでしょうし、開催も進んで、今はあの辺りの馬場が伸びることも掴んでいたと思いますね。今年は札幌を拠点にしていますし、展開もハマりましたが、狙い通りの騎乗だったのではないでしょうか」(同)
「いい条件が揃っていたし、強い競馬でしたよ」
レース後、そう語った武豊騎手は第2戦でもBグループのアサケレディで3着。初日に合計45ptを稼ぎ出し、トップスタートを決めている。このまま自身2度目の優勝なるか。2日目には、さらに熱い戦いが展開されそうだ。
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