
【浦和記念(G2)展望】ケイアイパープル筆頭にJRA勢優勢も、今年は地方勢に逆転の目
23日に浦和競馬場にて交流重賞・浦和記念(G2)が開催される。JRA勢から5頭が参戦するこのレース、暮れの大一番である東京大賞典(G1)も占う注目の一戦を展望していきたい。
過去10年で8勝のJRA勢に対し、2勝の地方勢は劣勢とJRA勢に分のあるレース。今回出走を予定している5頭の筆頭格は、ケイアイパープル(牡6、栗東・村山明厩舎)だろう。昨年末から交流重賞に積極的な出走をはじめ、今年初戦の佐賀記念(G3)では4コーナー先頭から押し切り、5馬身差をつける圧勝で重賞初制覇を飾った。続く名古屋大賞典(G3)でも2着。その後も平安S(G3)2着があり、前走の白山大賞典(G3)でも佐賀記念と同様に3コーナーから先頭に立って押し切る競馬で交流重賞2勝目を挙げた。
勢いのある同馬であるが、ここまで挙げた8勝はすべて右回りコース。対して舞台となる浦和競馬場は、苦手の左回りコースということで未勝利。果たしてこれがどう転ぶか。
世代レベルの高さを見せつけている3歳勢からタイセイドレフォン(牡3、栗東・西村真幸厩舎)が参戦する。1番人気に推された初重賞のレパードS(G3)でカフジオクタゴンにクビ差2着に敗れ、古馬と重賞で初対戦となった前走のみやこS(G3)は、ダートの雄オメガパフューム(3着)から0.1秒差の5着と善戦している。
勝ち切れないレースが続いているが、54kgと恵まれた斤量もあり、初の交流重賞出走で一変する可能性も秘めている。
惜敗続きという意味ではクリノドラゴン(牡4、栗東・大橋勇樹厩舎)にも注目しておきたい。キャリア25戦目にしてようやくオープン入りを果たした遅咲きだが、次走のシリウスS(G3)で4着に食い込むと、JBCクラシック(G1)でも4着に入る勢いを見せた。
どちらのレースでも上がり最速をマークした鋭い末脚を武器としており、展開がハマれば善戦マンからの脱出も見えてくるはず。
メンバーが揃ったJRA勢ではあるが、今年は地方勢の逆転もありそうだ。大将格といえるのが、ランリョウオー(牡4、浦和・小久保智厩舎)だ。
4月の川崎競馬場で勝ったオープン戦を皮切りに大井記念、東京記念とオープン重賞を含む4連勝をマーク。5連勝を狙った前走は8着に敗れてしまったが、再び56kgとなるだけに巻き返しの余地は十分にある。
もう1頭、中央在籍時に重賞3勝を挙げている古豪のスワーヴアラミス(牡7、大井・荒山勝徳厩舎)が、地方所属馬として参戦する。
今年1月の東海S(G2)を人気薄で勝利したものの、エルムS(G3)で9着に敗れたのを最後に地方へと転籍。川崎で行われた先月オープン戦で、地方馬としていきなりデビュー勝ちを決めた。
実績だけならJRA勢も合わせたメンバー中トップと言える実力の持ち主でもある。中央在籍時に出走した交流重賞は、7着に敗れた帝王賞(G1)のみだったが、その実力に陰りはない。重賞4勝目の舞台がここだとしても不思議はない。
その他、前走の白山大賞典で2着に入ったラーゴム(牡4、栗東・斉藤崇史厩舎)や、近走はもう一歩の競馬が続いているが、9歳を迎えても元気一杯のタービランス(牡9、浦和・水野貴史厩舎)など、好レースを期待できるメンバーが揃った。
浦和記念は23日浦和10R、発走は15時25分を予定している。
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