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『ルーキー通信簿2022』今村聖奈、角田大河と「格差」クッキリ…伸び悩んだ新人に現場関係者の評価は?

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今村聖奈騎手

 10名の新人騎手がデビューした今年。同期のリーディングトップを独走する今村聖奈騎手は、先週末に区切りとなる50勝目を挙げ、女性騎手の年間最多勝記録を更新した。

 G1初騎乗は、34勝で2位の角田大河騎手に朝日杯フューチュリティS(G1)で先を越されたものの、今村騎手も28日のホープフルS(G1)に自厩舎のスカパラダイスとのコンビで参戦を予定。今後もライバルとして切磋琢磨する関係となりそうだ。

 今回、現場関係者から今年の新人騎手についての寸評を耳にしたため、今村騎手と角田河騎手以外も含めて、関係者が彼らをどう見ているのかを通信簿的な意味も含めて紹介したい。

 頭角を現した2人はデビュー当初から関係者の間で評価も高く、新人離れした落ち着きと度胸の良さで順調に勝ち星を積み重ねていった。コミュニケーション能力もあり、マスコミ対応の評判も良好なようだ。

 ただ、今村騎手はR.ムーア騎手が短期免許で来日した際、枠の都合で従来のエージェントグループから外れることとなり、ちょうど減量特典が4キロから3キロになったことも重なって失速した。

 また、技術的にはどうやらスタートは得意ではないらしく、これまでは斤量の恩恵で相殺していたが、この1キロ増が微妙に影響している可能性もありそうだ。彼女が指導を仰いでいる福永祐一騎手や川田将雅騎手はスタートの巧さに定評があるため、彼らの教えが実を結べば弱点克服も見えてくるだろう。

伸び悩んだ新人に現場関係者の評価は?

 今村騎手や角田河騎手が話題に事欠かない一方で、存在感が薄れているのは、それ以外のデビュー組。既に障害で結果を残している小牧加矢太騎手は別として、先週末の開催を終えた段階でも3番手以降は二桁勝利に満たない状況だ。

 まずデビュー前にエージェントが替わるトラブルもあった鷲頭虎太騎手から。7勝を挙げたとはいえ、折り合いやコーナリングに課題を残しており、馬の力に助けられたようなレースも目立った。経験の浅さもあって、北海道開催では滞在しながら学んでいた様子。調教でもしっかりと併せ馬をできなかったり、馬を御せていなかったりと苦労しているらしい。調教に参加している藤原英昭厩舎は、馬術出身者が揃っていることもあり、先輩に混じって技術の研鑽に励みたいところだ。

 ただ、関東の新人騎手は、それ以上に過酷な状況に陥っている。9勝を挙げた佐々木大輔騎手と西塚洸二騎手が善戦しているとはいえ、まだまだ存在感はない。

 佐々木騎手は真面目な性格で、堀宣行厩舎の調教などにも参加して学んでいるようだが、西塚騎手の方は北海道滞在で私生活に乱れが出たこともあり、一時は師匠の鹿戸雄一調教師に謹慎を言い渡されたこともあるようだ。水沼元輝騎手も、所属している加藤和宏厩舎の成績が厳しいだけにバックアップを期待しづらい上に本人もまだまだ発展途上といった感じ。

 中でも最も深刻な状況に追い込まれているのが、唯一未勝利の土田真翔騎手。周りの騎手からも「レース後にいつも師匠の尾形和幸調教師に怒られていますし、競馬場での彼を見てもどこか表情が優れません。レースに集中できてない感じです」と心配する声も出ていた。

 また、他の騎手に比べて体力や技術で見劣りするため、調教などで馬に持っていかれることもしばしば。本人も筋トレなどをして努力しているが、まだまだ結果に繋がっていない。次の世代の新人騎手がデビューする来年3月までに初勝利を挙げられるだろうか。

 今村聖奈、角田大河が脚光を浴びる一方で、結果を残せていない他の騎手は厳しい現実に直面している。結果で評価されるプロの世界だが、何とか逆境を跳ねのけて生き残って欲しい。

高城陽

高城陽

大手新聞社勤務を経て、競馬雑誌に寄稿するなどフリーで活動。縁あって編集部所属のライターに。週末だけを楽しみに生きている競馬優先主義。好きな馬は1992年の二冠馬ミホノブルボン。馬券は単複派で人気薄の逃げ馬から穴馬券を狙うのが好き。脚を余して負けるよりは直線で「そのまま!」と叫びたい。

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