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【京都金杯(G3)展望】安田記念1番人気イルーシヴパンサーVS横山典弘マテンロウオリオン!マイル初挑戦のオニャンコポン大変身なるか

【京都金杯(G3)展望】安田記念1番人気イルーシヴパンサーVS横山典弘マテンロウオリオン!マイル初挑戦のオニャンコポン大変身なるかの画像1
イルーシヴパンサー 撮影:Ruriko.I

 2023年の中央競馬は5日の東西金杯で幕を開ける。中京メインで行われるのは芝1600mが舞台の京都金杯(G3)だ。

 中京で開催された過去2年は、馬券に絡んだ6頭のうち半数の3頭が11番人気以下と波乱が続いている京都金杯。特に2年前は12→2→14番人気馬による決着で、三連単は122万円を超える高配当をつけた。

 中京3年連続開催となる今年はどんな結果となるのか。実績上位馬を中心に展望していきたい。

 21年6月から昨年2月にかけて4連勝を飾ったイルーシヴパンサー(牡5歳、美浦・久保田貴士厩舎)は、4連勝目となった東京新聞杯(G3)で直線一気の差し脚を発揮。インパクトある勝ち方でマイル路線の主役候補に躍り出た。

 その後は、休み明けで臨んだ安田記念(G1)で並み居る強豪馬を押し退け1番人気に支持された。道中は東京新聞杯の時と同様に後方馬群でじっくりと末脚を温存したが、G1としてはかなりスローな前半3ハロン34秒7では届くはずもなく……。上がり最速タイの末脚を繰り出したものの8着に追い上げるのがやっとだった。

 その後は巻き返しを期して、夏の新潟で関屋記念(G3)に転戦。ここでも後方待機策で直線勝負に懸けたが、前半3ハロン36秒2の超スローで、逃げ・先行馬が上位を占める中、直線でも伸びを欠いて11着に敗れた。2連敗からの立て直しを図るため、陣営は秋を全休。5か月ぶりの実戦で、改めてスタートを切る。

 イルーシヴパンサーの復活を託されたのは初コンビを組む若手の有望株、岩田望来騎手だ。

 元々、前走の関屋記念でコンビを組む予定だったが、レース前日に落馬負傷したため木幡巧也騎手が代打を務めていた。新コンビが仕切り直しの一戦で新年の好スタートを切ることはできるか。

 イルーシヴパンサーに勝るとも劣らない末脚を持つのが、明け4歳のマテンロウオリオン(牡4歳、栗東・昆貢厩舎)である。

 1年前にキャリア3戦目でシンザン記念(G3)を制覇。ニュージーランドT(G2)では1番人気を裏切って2着に敗れたが、続くNHKマイルC(G1)でダノンスコーピオンからクビ差の2着に好走して、G1級の実力をアピールした。

 その後は果敢に日本ダービー(G1)に挑戦するも、ブービー17着に惨敗。秋はスワンS(G2)とマイルCS(G1)で古馬に挑戦したが、7着、10着と期待に応えることはできなかった。

 今回はシンザン記念を制した時と同じ舞台、同じ時期と、復調のきっかけをつかむには絶好のレースを選択した。鞍上はデビュー2戦目から手綱を取る大ベテランの横山典弘騎手が務める。同日に行われる中山金杯のマテンロウレオではなく、こちらへの騎乗を選んだとなれば期待は高まるばかりだ。

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オニャンコポン

 マイルを中心に使われてきたイルーシヴパンサーとマテンロウオリオンに対し、デビューから一貫して2000m以上を走ってきたのがオニャンコポン(牡4歳、美浦・小島茂之厩舎)だ。

 1年前の京成杯(G3)を勝利し、クラシック候補に名乗りを上げたが、皐月賞(G1)6着、ダービーは8着とクラシックの壁に跳ね返された。

 秋はセントライト記念(G2)で始動し7着に敗れると、菊花賞(G1)には向かわず。年長馬と初対戦となった福島記念(G3)で2番人気に推されるも、ユニコーンライオンから0秒6差の4着に敗れている。

 陣営はさらに距離を短縮して、マイル路線へと舵を切るが、この路線変更が吉と出るかどうか。鞍上は主戦の菅原明良騎手が務める見込みだ。先月11日のレース中に落馬し、右腓骨遠位骨幹部を骨折。戦列を離れていたが、予定より10日前倒ししてのスピード復帰を果たす。

 エアロロノア(牡6歳、栗東・笹田和秀厩舎)は、福永祐一騎手と約2年ぶりのコンビ復活で重賞初勝利を狙う。

 これまでリステッド競走を2勝しているが、重賞は「0-0-0-6」と高い壁に跳ね返されてきた。ただし2度目のG1挑戦となった前走・マイルCSでは中団追走から直線しぶとく脚を伸ばして、0秒4差の7着に詰め寄っており、G3なら力は上位。斤量58kgを克服できれば勝機も出てくるだろう。

 この他には、昨年4月のダービー卿CT(G3)で重賞初制覇を果たしタイムトゥヘヴン(牡5歳、美浦・戸田博文厩舎)、キャリア2戦でクイーンC(G3)を制したプレサージュリフト(牝4歳、美浦・木村哲也厩舎)などマイル重賞ウイナーもそろっている。

 なお、ここまで名前が挙がった6頭は、いずれも差す競馬で結果を残してきた末脚自慢の馬ばかり。今回のメンバーを見渡すと、先行馬が少なく、ペースが極端に速くなるとは考えにくい。

 そこで浮上するのが、昨年7月の中京記念(G3)を逃げ切ったベレヌス(牡6歳、栗東・杉山晴紀厩舎)、昨年8月の関屋記念(G3)を逃げ粘ったシュリ(牡7歳、栗東・池江泰寿厩舎)、2年前の当レース2着馬で自在脚質のピースワンパラディ(牡7歳、美浦・大竹正博厩舎)あたりだろう。

 スローペース必至のメンバー構成で、伏兵馬が前々で運んで押し切ってしまう場面があってもおかしくない。今年の京都金杯も大荒れとなるのか。出走は5日、15時45分を予定している。

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