【中山金杯(G3)予想】マテンロウレオはデータから切り! 一年の計は大きく狙っていく
今回は今年最初の中距離重賞「一年を占う」という人も多いであろう中山金杯(G3)を予想していく。
去年最後の振り返り。ホープフルS(G1)は3連単246万馬券の大波乱。言い訳だけさせてもらえば、ドゥラエレーデとトップナイフは一瞬検討した。しかし前者は前走の東京スポーツ杯2歳S(G2)の勝ち馬がいただけに上に見ることができず、またトップナイフも前走の予想で書いたが、使われすぎの感があった。3着については戦前にC.ルメール騎手がかなりいいコメントを流していたが「吹いている」と一蹴してしまった……。
さて、予想に戻ろう。
まずは過去10年、馬券に絡んだ30頭の前走データを見ていくことにしよう。
チャレンジC 9頭
ディセンバーS(L) 5頭
金鯱賞、福島記念 各3頭
マイルCS 2頭
天皇賞・秋、毎日王冠、アルゼンチン共和国杯、リゲルS(L) 各1頭
条件特別(3勝クラス) 4頭
となっている。思ったよりも条件戦勝ち上がりからの臨戦が少ない。チャレンジCからの臨戦が最多なのはレース間隔がほどよく開いているので、ローテーションしやすいのだろう。ちなみに金鯱賞組に関しては、レースが秋シーズンに行われていた頃の話。今は春に移っているので度外視していい。
続いて人気順の成績を見ていく。
1番人気 3-1-4-2
2番人気 2-1-0-7
3番人気 2-0-0-8
4~6番人気 3-5-2-20
7~9番人気 0-3-1-36
10番人気以下 0-0-3-66
となっている。これもハンデ重賞の割に1番人気が健闘しており、軸にできそうな感じはあるが、近5年に絞ると19年と20年は飛んでいるので実力とハンデを勘案して検討すべきか。主役はやはり中穴クラスの馬で5番人気以下の馬でも近5年で8頭と高い割合で突っ込んで来ている。中でも10番人気以下が3頭もいるので、超人気薄でも検討の余地がある。
これを踏まえて「◎」は15番レッドランメルトとする。
前走は常総S(3勝クラス)。外枠からそのまま外目に進路を取って3番手からの競馬。4コーナーで上がっていき、逃げ粘っていた馬を直線で並ぶとゴール前まで競り合い、アタマ差だけ交わして勝利した。昨年4月から6戦して3勝2着3回とパーフェクト連対。3連勝で条件戦を突破してオープン入りした上がり馬だ。
基本的に前目につけて抜け出す競馬をしているが、中山金杯が上がり勝負になることはほどんとなく、荒れた中山の馬場でいかに長くいい脚を使うかが勝負になる。その点、この馬もそこそこの上がりタイムを持ってはいるが、切れ味勝負はしたくない点で、このレースの傾向にも合っていると見る。
ここが初重賞になるが、昨年末も初重賞でいきなり重賞制覇というシーンをよく見てきた。勢いの割に人気もなさそうなので積極的に押さえたい。
「○」は人気サイドだが7番アラタを挙げる。
前走は福島記念(G3)。逃げ馬が速めのペースを作り出す中、バラけた中団を追走。4コーナーから進出を始め、良く伸びてきたが、前にいた2頭を交わすことができず3着に終わった。
この馬も切れ味勝負ではなく、長くいい脚を使うタイプで、ジリジリ伸びて味があるだけに、このレース向きではないか。幸い荒れた馬場も苦にするタイプではないので、好走を期待できそうだ。
「▲」は12番ウインキートスを推す。
前走はエリザベス女王杯(G1)。澱みのない流れを前目につけ、4コーナーで2番手まで進出するが、持ちこたえられず15着に大敗している。
一昨年はオールカマーのあとエリザベス女王杯、有馬記念(G1)と転戦したが、昨年はエリザベス女王杯でシーズンを終え、有馬記念をスキップして相手関係が楽になる金杯へ回った。中山コースとの相性が良く、幸いハンデも前走から1kg減となる55kgと、これも有利に働く可能性がある。
引っかかるのは、過去10年で牝馬が馬券圏内に入った例がゼロという点だ。実力的には牡馬に引けを取らない馬ではあるが、このデータは軽くない。その分だけ評価を落としておく。
「△」は人気サイドの3番ラーグルフと穴馬11番ラーゴムの2頭を推す。
ラーグルフの前走は甲斐路S(3勝クラス)で、ハイペースで逃げる馬を中団から追走。直線で外に持ち出されて前に残る馬と差を詰めて交わし、2馬身差をつけて完勝した。
重賞勝ちこそないが、2歳時にはホープフルS(G1)で3着に入っているほか、2走前のセントライト記念(G2)でも5着と掲示板を確保。春シーズンはさっぱりだったが、夏を越えて本来の力を発揮できているようである。
2000mの持ち時計もなかなかのもので、展開がハマればそれなりに切れる脚も使える。人気しそうなのは当然と言えば当然ではあるが、だからと言って消す材料も特にない。条件戦からの転戦で好走例もあるので、人気していても押さえるべきだろう。
ラーゴムの前走は名古屋グランプリ(G2)で、2番手につけながら先頭をうかがうような競馬で、直線でも粘ったが3着を確保するのがいっぱいだった。
2歳時には京都2歳S(G3)2着、明け3歳できさらぎ賞(G3)を勝っており、芝でも実績のある重賞ウィナー。昨年の冬からダートに転向して重賞勝ちこそないが、交流重賞で好走しており、このままダートでやっていくかと思いきや再び芝へ戻ってきたのが今回だ。
前走ダートでの好走例がゼロというところはあるが、今の中山は馬場が傷んで荒れた馬場になっており、パワー型が有利になると思われる。芝に戻って再度好走、という可能性はゼロではない。
人気もないので、狙って面白いと思い押さえてみたい。
人気サイドでは1番マテンロウレオと5番フェーングロッテンの4歳馬2頭を切り。
フェーングロッテンに関してはラジオNIKKEI賞(G3)勝ち、新潟記念(G3)3着の実績があるものの、このレースで菊花賞(G1)からの転戦で好走例がない。さらにその負け方も悪いので、ここは黙って切り。
マテンロウレオは前走・中日新聞杯(G3)で、同じ3歳馬のキラーアビリティに迫る2着を確保。ポテンシャル自体は高い馬だとは思う。しかし、格上のG1、G2だったとは言え、東京と中山でまったくいいところを見せていないのは気になる。その上、ハンデも1.5kg増と見込まれている。コース相性も含めてここは買える材料が乏しいので切っておく。
ということで、今回は3番、7番、11番、12番、15番の5頭で3連複BOX10点勝負とする。人気しそうな2頭を押さえたが、本命は穴馬。印通りでも意外に好配当が見込めるのではないか。
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