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川崎記念(G1)松山弘平「申し訳ないです」自身も判断ミス認めた敗戦!? デアリングタクト、ガイアフォースと続いた不運を断ち切れず…勝敗を分けた決定的瞬間

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川崎記念(G1)松山弘平「申し訳ないです」自身も判断ミス認めた敗戦!? デアリングタクト、ガイアフォースと続いた不運を断ち切れず…勝敗を分けた決定的瞬間の画像1
横山和生騎手 撮影:Ruriko.I

 1日、川崎競馬場で行われた地方交流重賞の川崎記念(G1)は、JRA所属のウシュバテソーロ(牡6、美浦・高木登厩舎)が優勝。昨年暮れに大井競馬場で行われた東京大賞典(G1)に続くG1・2勝目を手に入れた。勝ちタイムは2分16秒0。

 コンビを組んだ横山和生騎手ともこれで無敗の3連勝。昨年のチャンピオンズC(G1)を優勝したジュンライトボルト同様、芝からダートへの転戦が好結果に繋がった。今後のダート戦線を盛り上げてくれる存在として期待される。

 また、横山和騎手の好リードも今回の勝利に大きく貢献した。自身もレース後のコメントで「少し小回りの川崎コースがどうかなと思っていました」と振り返ったが、全く問題なし。道中で「内に入って窮屈かなと」懸念した高木登調教師の不安を払拭する満点回答だった。

 だが、会心の勝利も騎手の判断次第で結果が異なった可能性があったことも事実。なぜならテーオーケインズ(牡6、栗東・高柳大輔厩舎)で2着に敗れた松山弘平の騎乗に助けられた側面があったからだ。

勝敗を分けた決定的瞬間

 10頭立てのレースでウシュバテソーロは中団後ろの6番手から追走していたのだが、勝負どころの3コーナーから4コーナーにかけて横山和騎手は、外に進路を求めずにインを選択した。

 そしてちょうど同じタイミングで前にいたテーオーケインズが外に移動したため、内がポッカリと空く幸運も舞い込んだ。これを味方に最短距離でコーナーを回り、外を回していたテーオーケインズより先に抜け出すことに成功したのである。自分より前を走っていたライトウォーリアとテリオスベルに気を取られた松山騎手としても、直線に入って突如視界に入ったライバルの姿に戸惑ったはずだ。

 ターゲットを切り替えて追い出したものの、半馬身差まで追い詰めたところで無情にもゴール。思わぬ形で出し抜けを食らった松山騎手には、悔いの残る結果となったのではないか。

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松山弘平騎手 撮影:Ruriko.I

「結果的に判断ミスになってしまいました。最後は差はなかっただけに、その(判断の)差が痛かったです。申し訳ないです」

 こちらについては松山騎手も自身の判断ミスを認める格好。関係者やファンに対して苦しい心情を吐露した。タラレバを言い出すとキリがないため、これはこれで仕方のなかったことかもしれない。

 とはいえ、ここ最近の松山騎手の流れがあまりいいといえないことも確かだ。史上初となる無敗の牝馬三冠を達成したパートナーだったデアリングタクトをジャパンC(G1)で降板し、翌週のチャンピオンズCで単勝1.5倍の断然人気を集めたテーオーケインズで4着に敗戦。先日のアメリカジョッキークラブC(G2)で5着に敗れたガイアフォースにしても、C.ルメール騎手に乗り替わりがあった。

 それだけに川崎記念は、これまでの鬱憤を晴らしたかったはず。

 しかし、力負けではなかったにせよ、乗り方次第で勝てたかもしれないと映る敗戦は痛恨である。昨年4位の騎手リーディングも今年は8位と調子はもうひとつ。横山和騎手の好騎乗があったとはいえ、シビアな見方をする関係者もいるだろう。よくない流れを断ち切るためにも、ここらで踏ん張りたいところだ。

高城陽

高城陽

大手新聞社勤務を経て、競馬雑誌に寄稿するなどフリーで活動。縁あって編集部所属のライターに。週末だけを楽しみに生きている競馬優先主義。好きな馬は1992年の二冠馬ミホノブルボン。馬券は単複派で人気薄の逃げ馬から穴馬券を狙うのが好き。脚を余して負けるよりは直線で「そのまま!」と叫びたい。

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