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「朗報続き」武豊に第2の全盛期あるか!? 桜花賞と皐月賞のパートナーが続々決定、疎遠の大物馬主と雪解けも影響か

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武豊騎手

 春の訪れを予感させる3月になり、3歳クラシックの重要なトライアルが開催される今週末。土曜阪神ではチューリップ賞(G2)、日曜中山では弥生賞ディープインパクト記念(G2)を控えている。

 それぞれ多くの注目馬が出走するため、レース結果がクラシック本番でも大きな意味を持つことに変わりはないのだが、日本が誇るレジェンド武豊騎手のパートナーは既に決まっているようだ。

 1日に『サンケイスポーツ』が報じた内容によると、桜花賞(G1)はシンザン記念(G3)を制したディープインパクト産駒のライトクオンタム(牝3、栗東・武幸四郎厩舎)、皐月賞(G1)では共同通信杯(G3)2着のタッチウッド(牡3、栗東・武幸四郎厩舎)とのコンビで向かうとのこと。どちらも期待の大きな素質馬であり、牡牝でクラシック制覇を期待できる顔触れだ。

 2頭とも武豊騎手の弟である武幸四郎調教師の管理馬ということも興味深い。

 昨年のレジェンドは厩舎の先輩にあたるウォーターナビレラに騎乗して桜花賞に参戦したが、後の牝馬二冠馬スターズオンアースの前にハナ差で惜敗。ドウデュースとのコンビで日本ダービー(G1)でのリベンジに成功したとはいえ、1番人気に支持された皐月賞は脚を余すような格好で3着に敗れていた。

 それだけに今年こそという思いが強かったところに、またとない頼もしいパートナーを手に入れることに成功したといえるだろう。

疎遠の大物馬主と雪解けも影響か

 弟の管理馬でG1を勝つという夢は、武兄弟にとっても悲願となるが、コンビが決定した2頭が社台系の所有馬である点については少々意外に感じられた。全盛期の武豊騎手が、社台系の馬で多くのビッグタイトルを手にしたことは、あまりにも有名な話ではあるものの、近年の武豊騎手の有力馬は個人馬主の所有馬がメインだった。

 ドウデュースにしても武豊信者といわれている松島正昭オーナーのバックアップが大きいと見られている。また、『ウマ娘 プリティーダービー』(Cygames)のヒットで知られる藤田晋氏も武豊騎手に絶大な信頼を置く新進気鋭のオーナーであり、ノーザンファーム系クラブの有力馬に騎乗する機会は多くなかった。

 とはいえ、ノーザンファーム社長の吉田勝己氏の妻である吉田和美氏が所有するタッチウッドや社台ファーム生産馬のライトクオンタムが任せられたということは、武豊騎手との関係が再び接近しつつあるという見方も可能だ。

「憶測の域を出ませんが、弟の幸四郎調教師に預けていることからも、将来的に武豊騎手の起用は選択肢のひとつに入っていたようにも感じます。ライトクオンタムはC.ルメール騎手でデビュー勝ちを決めていますが、コンビ復活ではなく武豊騎手の継続になりました。

タッチウッドにしてもデビュー戦と前走の共同通信杯では外国人騎手が騎乗しましたが、短期免許の彼らがクラシックで継続騎乗できないことは分かっていたでしょう。その上で武豊騎手に依頼している訳ですから、先を見据えての起用かもしれませんね」(競馬記者)

 折角巡ってきた絶好のチャンスだけに、武豊騎手がここで燃えないわけがない。最高の結果を残して信頼を勝ち取れば、今後も社台系有力馬の騎乗依頼が増えるはず。疎遠になっていた関係者との雪解けがあるようなら、再び全盛期のような活躍を見られる可能性もありそうだ。

高城陽

高城陽

大手新聞社勤務を経て、競馬雑誌に寄稿するなどフリーで活動。縁あって編集部所属のライターに。週末だけを楽しみに生きている競馬優先主義。好きな馬は1992年の二冠馬ミホノブルボン。馬券は単複派で人気薄の逃げ馬から穴馬券を狙うのが好き。脚を余して負けるよりは直線で「そのまま!」と叫びたい。

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