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名門厩舎とほぼ“絶縁状態”の今年1勝ジョッキー、松山弘平「2週連続重賞V」の陰で悪戦苦闘中

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名門厩舎とほぼ絶縁状態の今年1勝ジョッキー、松山弘平「2週連続重賞V」の陰で悪戦苦闘中の画像1
松山弘平騎手 撮影:Ruriko.I

 松山弘平騎手の騎乗が冴えわたっている。先月26日の中山記念(G2)をヒシイグアスで勝利し、昨秋の京都大賞典(G2)以来となる重賞Vを飾ると、先週日曜にはタスティエーラとのコンビで弥生賞(G2)を制覇。4か月半もの間、重賞勝利がなかったが、ここに来て2週連続重賞Vをやってのけた。

 本格化していく春のG1シーズンへ向けていい形で勢いをつけた松山騎手だが、ヒシイグアスとタスティエーラがどちらも関東の名門・堀宣行厩舎の管理馬だったのは単なる偶然ではない。

 堀厩舎といえば、外国人ジョッキーを重用することで知られるが、“助っ人騎手”が不在の時は松山騎手が厩舎の主戦を務めるようになっている。ただ、このコンビが急接近したのは比較的最近のことだ。

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石橋脩騎手

 ほんの数年前まで、堀厩舎にとって日本人主戦ジョッキーといえば石橋脩騎手だった。厩舎開業と騎手デビューが同じ2003年という両者は、07年ごろから蜜月関係を築いてきた。堀厩舎が全国リーディングトップ10の常連になる2010年代には厩舎の3分の1ほどの騎乗を担う年もあったほどだ。

 実際、約20年間のコンビ結成回数は「738」にも上るが、これは堀厩舎にとって断トツの数字。次に多い戸崎圭太騎手が257回なので、かなりの比重を占めていることが分かるだろう。

 そんな石橋×堀コンビの関係が徐々に変わり始めたのがちょうど1年ほど前だった。21年には年間68回の騎乗機会があったが、昨年春ごろからその数は減少。夏のローカルで一時的に回復したものの、秋以降は再び減少に転じ、昨年11月から今年2月までは毎月1回ずつという状況が続いている。

「(昨年)11月以降も月1回のペースで堀厩舎の馬には騎乗しているので、絶縁状態とまでは言えませんが、以前のように調教で堀厩舎の馬に跨ることもほぼないようです。

最後に重賞でコンビを組んだのも昨年7月の七夕賞(G3)までさかのぼります。それ以降、重賞レースでは松山騎手を中心に川田将雅騎手や田辺裕信騎手が優先的に起用されており、石橋騎手の序列はかなり下がっているのが現状です」(競馬誌ライター)

 約3年にわたるコロナ禍で外国人騎手がなかなか来日できず。横山武史騎手などがそのチャンスをものにした。堀厩舎の主戦として石橋騎手にもチャンスはあったはずだが、ことごとく逃してきた印象がどうしても残ってしまう。

 今週末は日曜の阪神メイン・フィリーズレビュー(G2)で有力馬のリバーラに騎乗を予定している石橋騎手。今年はいまだ1勝の不振にあえいでいるが、昨年唯一の重賞勝利となったファンタジーS(G3)以来の重賞Vを飾って堀師に猛列アピールをしておきたいところだ。

GJ 編集部

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