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社台ファームに復調の兆し!ソールオリエンス、ライトクオンタム、ベラジオオペラにモズメイメイ…ノーザンファーム追撃に有力馬続々

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 春のG1シーズンが到来する今週末だが、注目すべきは社台ファーム生産馬の活躍だ。昨年の桜花賞(G1)をスターズオンアースで約4年ぶりのJRA・G1勝利を収めると、牡馬戦線でも菊花賞(G1)でアスクビクターモアとボルドグフーシュがワンツーを決めるなど、かつてのような大舞台での活躍が目立ち始めた。

 年明け以降も勢いは衰えず、3歳世代の重賞戦線においても好調だ。シンザン記念(G3)を制したライトクオンタム、先日のチューリップ賞(G2)を優勝のモズメイメイやスプリングS(G2)を優勝したベラジオオペラやなど、春クラシックに複数の有力馬が揃った。

 近年は絶対王者ノーザンファームと比較で年間勝利数はほぼダブルスコア、勝率においても圧倒されていた。この違いは、結果的に両牧場の10年以上前からの投資や方針の影響も関係していると考えられる。

着々と広がっていった育成施設と成績

 社台ファームが最後にリーディングを獲得したのは2011年。近年では生産数でもノーザンファームが圧倒しているが、数字に差がで始めたのはさらに前の2003年頃からだろう。

 飛躍を後押しした理由のひとつとして設備投資が挙げられる。先駆けはノーザンファーム空港に建設された屋根付きの坂路だろう。この施設は2000年に完成したものであり、育成期間を加味すると成績向上に結び付いたと考えていい。その他にも過去に早田牧場が運営していた天栄の外厩施設の買い取りや、しがらきなどの設備投資も好結果を生んだ。

 国内競馬の歴史からも坂路の存在は成績向上に結び付くケースが見られる。道営の調教施設に坂路ができた翌年に交流重賞で活躍馬を輩出したことや、中央競馬においても栗東に坂路ができてから成績は向上。また、競馬場調教の時代には関東の競馬場に坂があったことから関東馬のレベルが高かったとも言われており、坂路調教の重要さも伝わってくる。

 実際、2019年まで社台ファームの育成施設の坂路はダートとウッドの併用だったが、これを全てウッドチップに変更。その上で坂路の傾斜も強くし、同時期に外厩施設である山元トレセンの坂路においても全長を長くし、ポリトラックからウッドチップへと改修している。実際に関係者から好影響をもたらしているといったコメントも出ていることからも、非常に効果的な改修であった事が伺える。

サンデーサイレンス以降当たらなかった輸入種牡馬

 社台ファームといえばノーザンテースト、サンデーサイレンスなど海外種牡馬の導入に長けており、これらに注目した先代の吉田善哉氏と吉田照哉社長の功績はとても大きく、日本競馬を変えたと言っても過言ではない。

 ただサンデーサイレンス以降に輸入したファルヴラブ、チチカステナンゴ、タートルボウル、ノヴェリストなど軒並み成果を残せなかったため、その後の成績不振と無関係ではないだろう。
 
 これに対し、直近のG1勝利馬は全て内国産の種牡馬で成果が出ており、近年は生産方針も合致している。2020年より供用されたブリックスアンドモルタルも期待の大きい1頭だ。社台ファームの所有する繁殖の質は、ノーザンファームに引けを取らないことは間違いない。

 この勢いが春のG1シーズンでも続くかどうかにも注目したい。

GJ 編集部

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