皐月賞は見学濃厚…振るわないサトノダイヤモンド産駒の巻き返しはあるか
今年の3歳世代はディープインパクト産駒のラストクロップの世代となり、JRAでの登録頭数は僅か6頭。ディープインパクト、キングカメハメハ、ハーツクライと一時代を築いた大物種牡馬たちが次々とこの世を去り、現3歳世代は種牡馬戦国時代の幕開けとも言われた。
新たな時代を迎えようとしている日本競馬界で新種牡馬として注目が集まっていたのが、ディープインパクト産駒の活躍馬サトノダイヤモンドである。本馬の血統背景や現役時の活躍は勿論、セレクトセールで高額取引された産駒も多く、初年度産駒のデビューに注目が集まった。
春のクラシック未出走の可能性と厳しい評価・・・
しかし、現時点で春のクラシックにこれといった有力馬は不在。現状では皐月賞(G1)への出走はゼロとなる可能性が非常に高い。また、牝馬においても昨年の阪神ジュベナイルフィリーズ(G1)の2着馬シンリョクカが桜花賞(G1)へ直行と見られていたが、当初予想された以上に出走のハードルが上がったため、賞金的に黄色信号が灯った。
現役時代のサトノダイヤモンドは、切れる脚だけでなくいい脚を長く使える特徴もあった。産駒の走りを見てみても、父のストロングポイントを受け継ぐようなレースぶりも多く見受けられる。
サンデーサイレンス系として魅力は十分
サンデーサイレンス系の長距離馬といえば菊花賞(G1)を制したマンハッタンカフェやダンスインザダーク、エアシャカールなどが挙げられる。3頭とも500kg近い体重でデビューし、雄大な馬体と伸びのあるスライドで活躍した馬であり、サトノダイヤモンドも共通する点は多い。そういった点からも、阪神JFで見せたシンリョクカの走りは、距離が延びても問題はなさそうな雰囲気があった。
実際にサトノダイヤモンド産駒の勝ち上がり率は24%前後。ルーラーシップやドレフォンと同程度ならそこまで低い数値ではない。今後、産駒の母数が増えることで、より適性や特徴が見えてくるだろう。
過去にはあのディープインパクトですら、初年度産駒のデビュー後に種付け料がダウンしているように種牡馬の評価をするにはまだまだ早い。これからデビューする産駒の中にも将来の大物候補がいるかもしれない。
PICK UP
Ranking
23:30更新- 【阪神JF】リバティアイランド、アスコリピチェーノ、ソダシを超える逸材!? 2歳女王決定戦で買うべき“大物馬主”推奨の2頭
- 【香港C(G1)展望】絶対王者ロマンチックウォリアーVS逆襲の女王リバティアイランド! ダービー馬タスティエーラ完全復活なるか
- 【阪神JF(G1)展望】L.デットーリ×米国2歳女王メイデイレディが日本襲来! フォーエバーヤング妹など日本の女王候補が迎撃
- 武豊「来年が楽しみ」ヤマニンウルス不在でも大健闘…フォーエバーヤング擁する世代レベルの高さも証明
- ミホノブルボンvsライスシャワー連想させた「100分の1」の攻防!同一馬によるワンツースリーは平地競走史上初
- 【香港マイル(G1)展望】3歳マイル王ジャンタルマンタルが待望の戦線復帰! 悲願達成のソウルラッシュと世界制覇に挑む
- 武豊「非常識な最高速」でチェルヴィニア置き去り…他馬を凌駕する切れにC.ルメール「ドウデュースと同じ走りは出来ない」
- JRA福永祐一ケイティブレイブ「西日で負けた」はサービス精神!?「面白いんじゃないかと……」ネットを炎上させた”言い訳”の真意
- ジャパンCでも天皇賞・秋でも下馬評覆す4歳馬の好走…「最弱世代」の汚名返上着々、出遅れて逃げてもダービー馬に先着の逸材が待望の復帰
- ハーツクライ産駒でも走りはディープインパクト?有馬記念に潜むファンの夢と希望とロマンと甘い罠
関連記事
「逆襲」の社台ファームは希望の星!? 無敗の新星ベラジオオペラ&ソールオリエンス皐月賞へ、新たな“社台ブランド”が人気を呼ぶ意外な側面
「ポテンシャルは非常に高い」川田将雅も能力を絶賛! ディープインパクト産駒「最後の怪物候補」が衝撃の5馬身差V
JRA「3月売上壊滅的」ストライキは泣きっ面にハチだった!? 大幅ダウンという形で明確に表れたファンの声…春のG1連続開催に大きな不安
ディープインパクトやキタサンブラックら栄光の陰で、勝者になれなかった馬たちに待ち受ける悲しい現実…「馬が好き」だからこそ知っておきたい引退馬問題の最前線【特別インタビュー】
JRA高松宮記念、グレナディアガーズ、ナランフレグ、ピクシーナイトらG1馬全滅の危機…。「隠れた短距離適性」の注目穴馬!