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女性ジョッキーの先駆者・藤田菜七子「成績不振」の裏には取り巻く環境が変わった事も原因か

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藤田菜七子騎手 撮影:Ruriko.I

 現在JRAの女性ジョッキーは6名まで増え、昨年の今村聖奈騎手の快進撃や女性騎手による馬券内独占など、その活躍が目立っている。

 現在の女性ジョッキーが活躍する礎を築いたのは、間違いなく藤田菜七子騎手だろう。

 同騎手は2016年、JRAで16年ぶりに誕生した女性騎手ということもあり、常に脚光を浴びてきた。

 そんな中、JRA女性騎手初の通算100勝や重賞制覇など周囲の期待に応える成績を挙げると、2019年には女性騎手における斤量減のルールも導入され、近年の女性騎手の活躍において彼女が残した功績は大きい。

 しかし、重賞制覇を果たした2019年の43勝をピークに、成績は下り坂だ。

 昨年は遂にデビュー以来の一桁勝利に止まると、今年もここまで1勝と振るわない状況が続いている。

「成績不振」の裏には取り巻く環境が変わった事も原因か

 不振の原因の一つには、2020、21年の2度の左鎖骨骨折が挙げられる。1度目に骨折した際にはプレートを入れて患部を固定し、1カ月後には復帰をするも21年10月に再度同じところを骨折してしまった。その辺りから勝ち鞍が伸びなくなってしまった。

 ただ、成績下降は怪我や騎乗技術の問題だけなのか。常々関東の若手は馬が回ってこないと言われているが、その説は顕著に数字に出ている。

 今年の騎手リーディングも関東の20代騎手では横山武史騎手が気を吐いているものの、次は菅原明良騎手が13勝で19位。その後は佐々木大輔騎手の7勝で35位となっており、上位に台頭する若手は殆どいない。

 また、昨年の藤田騎手は所属する根本康広厩舎が3勝と苦戦し、自厩舎での勝利は一つも無かった。デビュー当初は藤田騎手に多くの馬を回していた金成貴史厩舎や武井亮厩舎も、直近1年はほとんど馬を回しておらず取り巻く環境も厳しくなっている。

 状況の打開のためか、昨年は期間限定で栗東にも滞在していた。

 結果として関西馬への騎乗も増え、滞在当初は藤原英昭厩舎や杉山晴紀厩舎といった関西の名門厩舎で勝利し、状況打開かとも思われたが、改善には繋がらなかった。今年もここまで僅か1勝で連対数も6つ。そのうち5つが根本厩舎の馬と厳しい状況が続いている。

 そんな中で今年デビューの河原田菜々騎手の勝利など、女性騎手の活躍が毎週のように報じられるだけに存在感はより薄れてしまっている。メディアへの真摯な対応など人間性を評価している関係者の声も多いだけに復調を期待したい。

GJ 編集部

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