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今村聖奈「G1好走」も期待された逸材が無念の戦線離脱…ケンタッキーダービー挑戦の夢破れる

今村聖奈「G1好走」も期待された逸材が無念の戦線離脱…ケンタッキーダービー挑戦の夢破れるの画像1
今村聖奈騎手 撮影:Ruriko.I

 25日、中山競馬場で行われた伏竜S(OP)で2着に好走したモックモック(牡3歳、栗東・寺島良厩舎)だが、左前種子骨の骨折が判明したため、休養することが分かった。

 ダノンレジェンド産駒の同馬は、デビュー戦となった昨年12月の阪神でダート1400mを9馬身差で大楽勝。手綱を取っていた今村聖奈騎手もレース後、「素晴らしい走り」「今後が楽しみです」と素質を大絶賛したほどの大物だ。

 同舞台で行われた2戦目の1勝クラスを制して臨んだ伏竜Sでは、初の関東遠征、2ハロンの距離延長も克服して2着を確保。走破時計の1分52秒3(不良)は、同日の古馬2勝クラスの勝ちタイムより0秒6も速かった。まだまだ成長途上の3歳春でこれだけのタイムが出たのだから、ハイレベルなレースだったといっていいだろう。

ケンタッキーダービー挑戦の夢破れる…

 管理する寺島調教師は『デイリースポーツ』の取材に対し寺島師は「ケンタッキーダービー(5月6日・米チャーチルタウンズ)のポイントを獲得できて、選ばれていただけに残念です」と答えていたように、将来有望な期待馬のアクシデントを悔やんだ。

 なお、本馬はデビュー戦から手綱を取り続けている主戦の今村騎手にとっても思い入れの深い馬だと思われる。

 実は伏竜Sには同じく今村騎手とのコンビで3戦2勝だったベンダバリラビアも参戦していた。こちらは田辺裕信騎手が騎乗したため、奇しくもお手馬同士の対決となったが3番人気に推されて7着。今村騎手の騎乗したモックモックは5番人気と後れを取ったものの、気になるライバルには先着してみせた。

 勝ち馬のミトノオーには2馬身半の差をつけられはしたが、先行勢に有利な不良での開催だっただけに、最後の直線で後方12番手から追い上げたモックモックの走りは、見どころ十分だった。考え方によってはむしろ、2着に敗れたことが吉兆となった可能性もある。

 というのも、伏竜Sの2着馬は2014年のロワジャルダンから昨年のノットゥルノまで実に9年連続で後の重賞ウイナーとなっているからだ。そのうちサンライズノヴァ、ルヴァンスレーヴ、テーオーケインズ、ノットゥルノの4頭はG1ホースにまで上り詰めているのだ。

 その一方、同レースの勝ち馬で後に重賞を制する馬となると、15年のクロスクリーガーまで遡らなければならない。偶然の結果とはいえ、2着に敗れた馬の方が後に出世する可能性が高いレースともいえそうだ。

「デビューから連勝した2戦は好位から抜け出すセンスの良さも見せていました。これまでの1400mから一気に2ハロンの距離延長となったため、今村騎手も少し慎重に乗っていた印象です。スタートも決して悪くありませんでしたが、前の馬を無理に追い掛けずに後ろから運んでいましたね。

ただ、エンジンが掛かったころには、既に勝ち馬が抜け出した後ということもあり、力負けという感じでもなかったです。今回は展開が向かなかっただけで、オープンでもすぐに勝ちあがれそうな内容でした。骨折は残念ですが、復帰戦に期待したいですね」(競馬誌ライター)

 モックモックも症状次第で長期の休養となるかもしれないが、1日でも早く元気な姿でまた競馬場に戻ってきてくれることを願いたい。

GJ 編集部

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