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13億円のサウジカップ、9億円のドバイワールドカップ… 賞金と距離以外に何が違っていたのか?パンサラッサ、カフェファラオ、ジオグリフが揃って凡走の謎!

13億円のサウジカップ、9億円のドバイワールドカップ… 賞金と距離以外に何が違っていたのか?パンサラッサ、カフェファラオ、ジオグリフが揃って凡走の謎!の画像1

 25日にドバイのメイダン競馬場で行われたドバイワールドカップデー。目玉となるドバイワールドC(G1)を制したのは、日本馬のウシュバテソーロだった。賞金9億円とダート世界一の称号を手に入れたダートの新星は、昨秋から5連勝で一気に世界の頂点へと上り詰めた。

 また、日本馬としても2011年のヴィクトワールピサ以来となる12年ぶりの勝利。当時はオールウェザーでの開催だったが、舞台がダートに切り替わってからは初めての優勝となった。

「こういう素晴らしい世界一のレースを勝つことができて、日本の騎手も世界レベルであるということも、改めて馬とともに示すことができたと誇りに思っています」

 会心の勝利をそう振り返った川田将雅騎手の言葉には、過去の苦い経験も無関係ではないだろう。

 かつて主戦を任されていたマルシュロレーヌは、ブリーダーズCディスタフ(米G1)を優勝したが、O.マーフィー騎手の手綱で掴んだ栄光。続くサウジC(G1)でも川田騎手の騎乗ではなく、C.スミヨン騎手が起用された。既にリーディングジョッキーも経験した今となっては、乗り替わりを告げられた屈辱を糧に世界で通用する技術を身に付けた証明ともなったはずだ。

 ウシュバテソーロの勝利は、川田騎手の好騎乗も大きかったのだが、ひとつ気になったのは、前走のサウジCで好走していた組が振るわなかったことである。以下はドバイワールドCに出走した日本馬の成績だ。()内はサウジCの着順。

1着ウシュバテソーロ
4着テーオーケインズ
5着クラウンプライド(5着)
10着パンサラッサ(1着)
11着ジオグリフ(4着)
12着カフェファラオ(3着)
13着ヴェラアズール
15着ジュンライトボルト(7着)

 同じダートの条件ということもあり、サウジCで上位に入った馬に対する期待も大きかったのだが、前走で掲示板に載っていた5頭中の4頭で、クラウンプライド以外が悉く凡走している。パンサラッサにマークが集中して前掛かりの展開となったことはともかく、他の馬まで惨敗を喫したのは残念でならない。

 一概に原因とは言い切れないものの、1800mのサウジCと2000mのドバイワールドCという距離以外に、それぞれのダートの質が異なることも影響していた可能性が考えられる。

賞金と距離以外に何が違っていたのか?

 メディアでも報じられているように、キングアブドゥルアジーズ競馬場のダートは、砂のなかにウッドチップが混ざっており、純粋なダートとは少し異なる。対するメイダン競馬場は、アメリカ調教馬の参戦を意識したダートとなっている。

 そういう意味では、ウッドチップが混ざっている分だけ、前者が舞台となるサウジCの方が、スピードの生きるダートといえそうだ。だとしたら、芝ダート兼用タイプのイメージに近い馬たちが不完全燃焼に終わったことに多少の説得力を持てそうだ。

 同じダートでも、似て非なるものという側面が見られただけに、来年以降の各陣営によるレース選択や馬券の検討にも、再考の余地が残ったかもしれない。

高城陽

高城陽

大手新聞社勤務を経て、競馬雑誌に寄稿するなどフリーで活動。縁あって編集部所属のライターに。週末だけを楽しみに生きている競馬優先主義。好きな馬は1992年の二冠馬ミホノブルボン。馬券は単複派で人気薄の逃げ馬から穴馬券を狙うのが好き。脚を余して負けるよりは直線で「そのまま!」と叫びたい。

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